産業用ロボットのおすすめ周辺機器10選と導入メリット

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産業用ロボットと周辺機器

産業用ロボットのおすすめ周辺機器10選と導入メリット

組立ロボットや溶接用ロボット、塗装用ロボットなど、工程の自動化や省人化に役立つ産業用ロボット。そのメリットを存分に引き出すには、さまざまな周辺機器と組み合わせて導入する必要があります。

本記事では、産業用ロボットのおすすめ周辺機器10選を紹介しています。それぞれの機器の主な役割や導入メリットをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

産業用ロボットと周辺機器

そもそも産業用ロボットとはどのようなロボットを指すのでしょうか。産業用ロボットに周辺機器が必要な理由とあわせて確認しておきましょう。

産業用ロボットとは

産業用ロボットとは、産業の自動化に活用されるロボットの総称です。一例として、組立ロボットや溶接用ロボット、塗装用ロボットなどが挙げられます。下記は、日本産業規格(JIS B0134)における産業用ロボットの定義です。

「自動制御され、再プログラム可能で、多目的なマニピュレータであり、3軸以上でプログラム可能で、1か所に固定して又は移動機能をもって、産業自動化の用途に用いられるロボット。」

一方、医療用ロボットや掃除ロボット、警備ロボットなど、人もしくは設備にとって有益な作業を担うものは「サービスロボット」です。このように、産業用ロボットとサービスロボットは用途によって区別されています。

産業用ロボットの主な種類や特徴、導入が進みつつある背景については、次の記事もあわせてご参照ください。

産業用ロボット周辺機器とは

周辺機器とは、ロボットによる工程の自動化を実現する上で必要となる機器のことです。適切な周辺機器を取り入れることで産業用ロボットの機能を補ったり、人手が必要な工程を省略できたりします。

本来、産業用ロボットという呼称には周辺機器も含まれています。本記事では産業用ロボットと組み合わせて使用する機器という意味で「周辺機器」と呼んでいますが、実際には周辺機器も含めて「産業用ロボット」と捉えるのが一般的です。

おすすめ周辺機器:安全柵

安全柵とAGV

ここからは、産業用ロボットの性能や活用メリットを引き出す周辺機器10選を紹介していきます。1つめに挙げるのは、産業用ロボットの周囲に設置する「安全柵」です。

ロボットの作業範囲への侵入を防ぐ

安全柵は、産業用ロボットの作業範囲へ人が誤って侵入したり、機械に巻き込まれたりする事故を防ぐための周辺機器です。労働安全衛生規則第150条の4にて、産業用ロボットを活用する事業者に設置が義務づけられています。

ただし、定格出力80W以下のロボットや、人と同じ場所で作業をすることが前提の協働ロボットに関しては、安全柵の設置は必須ではありません。安全柵を設置しない場合、十分なリスクアセスメントが講じられている必要があります。

導入メリット

安全柵の設置は、現場の安全確保に欠かせない備えといえます。法令上、安全柵の設置が義務づけられている産業用ロボットを稼働する際には、必ず設置しなければなりません。

おすすめ製品として安全柵『プロフェンス』が挙げられます。視認性の高いカラーリングに加え、3方向にパネルを取り付けできる支柱構造により、直線・L字・T字・135度といった多彩な組み替えが可能です。豊富なサイズとパネルバリエーションが用意されていますので、レイアウトの自由度が高く、多目的に活用できます。

おすすめ周辺機器:エリアセンサ

2つめの周辺機器は「エリアセンサ」です。安全柵と組み合わせて活用することで、安全性の高い作業環境を実現します。

危険を察知してロボットを自動停止

エリアセンサとは、ロボットの作業範囲内に人が侵入した際や、設備内部に手や指が触れていることを感知した際に、産業用ロボットを自動停止するための機器です。

たとえば、安全柵内で従業員が作業しているときに誤ってロボットが動作した場合、重大な事故を招くおそれがあります。エリアセンサが危険な状況を検知することで、より安全性の高い作業環境を実現できるでしょう。

導入メリット

エリアセンサは、ヒューマンエラーが起こり得ることを前提に設置されます。産業用ロボットを扱う従業員がルールを遵守し、安全な作業環境を実現するのは重要なことですが、万が一の事態に備えて仕組みとしてリスクを低減させることが重要です。

セーフティレーザスキャナ『UAM-05LP-T301/T301C』は、防護エリア5m、警告領域20m、270°の範囲を設定できます。専用のアプリケーションで、エリア設定をはじめ各種設定を直感的に行えます。

おすすめ周辺機器:コンベア

産業用ロボットを活用した自動化によく用いられる「コンベア」について見ていきましょう。

荷物を連続的に搬送するための機器

コンベアとは、加工や梱包といった作業においてワークを搬送するための装置で、流れ作業に欠かせない周辺機器です。産業用ロボットと組み合わせて活用するには、ワークが運ばれてくる速度や間隔に合わせてロボットを稼働させる「コンベアトラッキング」という技術が用いられます。コンベアトラッキングの主な方式は、光電センサを活用するセンサトラッキング方式と、視覚センサを活用するビジョントラッキングの2つです。

導入メリット

コンベアを導入することで、反復動作を得意とする産業用ロボットの強みを活かし、生産ラインを自動化できます。産業用ロボットとの組み合わせによっては、多品種生産にも対応可能です。自動化・省人化につながる産業用ロボットのメリットを存分に引き出すためにも、導入を検討しておきたい周辺機器の1つといえるでしょう。

おすすめ周辺機器:ロボットハンド

産業用ロボット

人間の手のような繊細な動きが求められる工程には「ロボットハンド」の導入をおすすめします。

産業用ロボットの手や指の役割を果たす

産業用ロボットのアームは、人間の身体にたとえると「肩・腕・手首」に相当します。これに対して、ロボットハンドは「手・指」に当たるパーツです。ワークを把持したり吸着したりすることで、微妙な力加減が必要な作業を機械に置き換えられます。たとえば、やわらかい食品の加工・梱包や、不定型なワークを扱う工程にも導入可能です。

ロボットハンドの主な種類やそれぞれの特徴については、次の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。

▶ロボットハンドの種類と特徴、メリットと課題、選び方のポイントを解説

導入メリット

ロボットハンドはミクロン単位の精度が求められる工程など、人が目視や手作業で行うのが現実的ではない工程にも活用できます。また、健康リスクの高い環境にも対応できるため、従業員の安全確保を徹底しつつ、生産量を維持できることも大きなメリットです。

たとえば『ハンド&チャック ロボット周辺機器』には、平行ハンドや支点ハンド、薄型チャック、オートチェンジャーといった豊富なロボットハンド&関連機器がラインアップされています。多くのバリエーションの中から、自社の工程に合ったタイプのロボットハンドを選択して、自動化/省人化を実現してみてはいかがでしょうか。

おすすめ周辺機器:ロボットハンドチェンジャー

ロボットハンドチェンジャーとは、ロボットハンドを自動または手動で簡単に交換する機構のことです。複数のロボットハンドを短時間で切り替えて活用できます。

ロボットの多機能化を実現

ロボットハンドには、それぞれ固有の役割があります。1種類のロボットハンドでこなせる工程は基本的に1つです。いくつかの工程を担わせたい場合、作業内容に応じてロボットハンドを交換しなければなりません。ロボットハンドチェンジャーは、この切り替えをロボット自身に自動で実行させたり、人による交換作業の簡素化を図ったりするための周辺機器です。

導入メリット

交換時間が短縮できるため、複数のロボットハンドを使い分けたい場合に都度生産ラインを止める必要がなくなります。また、メンテナンスや微調整を行う際の取り外しも容易になるでしょう。

ロボットハンドを人の手で簡単に交換できることは、協業ロボットの活用の幅を広げることにも寄与します。作業内容に応じてロボットハンドを誰でも変えられるようになり、より幅広い作業を産業用ロボットに委ねられることが大きなメリットです。

おすすめ周辺機器:視覚センサ

視覚センサとは、産業用ロボットや生産ラインに設置したカメラを通じて映像を取得し、ワークを識別する周辺機器のことです。

対象物の有無や特徴量、不良や欠陥を判別する

視覚センサはワークの特徴量を視覚情報から捉え、判別します。特徴量とは、たとえば面積や長さ、位置、重心といった要素のことです。また、表面のキズや欠陥等を判別する外観検査にも使われます。

導入メリット

通常、産業用ロボットはあらかじめプログラムされた動作を繰り返すため、ふぞろいなワークは扱いにくい傾向があります。視覚センサは、こうした課題を解決することができます。製品の良否検査やコンベアの動作監視などを省人化できることも大きなメリットです。従来は目視で実施していた工程を、産業用ロボットに委ねられる範囲が広がります。

ケーブル認識用高速3Dビジョンセンサ『クラセンス』は、ケーブルを把持し、位置決めできる3Dビジョンセンサです。3DモデルやCADデータを読み込ませることなく、「見たものを見たまま」に認識できます。こうした製品であれば、初期設定を容易に完了できることに加え、幅広いワークに手軽に対応しやすくなるでしょう。

おすすめ周辺機器:制御装置

制御装置と作業員

制御装置とは、産業用ロボットを操作・保護・監視するための周辺機器です。操作パネルや教示操作盤、ブレーカなど複数の機構で構成されています。

運転制御に必要な操作や保護、監視等を担う

制御装置は、設定したプログラムの作業手順や各種センサから得た情報にもとづき、産業用ロボットに動作の指示を出します。また、教示操作盤(ティーチングペンダント)の操作によって作業員が速度や動作を調整することも可能です。たとえば、溶接作業時の微調整を行ったり、繊細な作業に求められる力の制御を行ったりできます。

導入メリット

制御装置は、産業用ロボットを制御するために必要な機器を一か所に集約したものです。単一のロボットを制御するだけでなく、複数のロボットを同時に制御したり、操作ミスによるトラブルを低減できたりすることが主な導入メリットです。

また、制御装置の活用は操作方法の標準化にも寄与します。所定の操作手順が確立されることによって、レクチャーに要する期間を短縮し、作業員の現場投入を早期化できる点も大きなメリットの1つです。

おすすめ周辺機器:PLC(シーケンサ)

PLC=Programmable Logic Controller(シーケンサ)とは、制御装置の中でシーケンス制御を行うための重要な機器です。シーケンス制御とは、あらかじめ定められた順序や手続きにもとづいて制御の各段階を進めていくことを指します。

定められた動作をプログラム

PLCは、産業用ロボットが実行する動作を事前に順序付けし、記憶する役割を担います。主な構成要素は「入力装置」「電源装置」「記憶装置」「演算装置」「出力装置」です。これらの要素が一体になっているパッケージタイプと、各要素を選んでカスタマイズできるビルディングタイプがあります。

導入メリット

PLCを導入することで、動作変更を簡単に行えるようになることがメリットです。加工・組立工程に投入する産業用ロボットや、コンベアなどの機器を制御することによって、製造現場の自動化に寄与します。

三菱電機シーケンサ(PLC)『MELSEC iQ-Rシリーズ』は、位置/速度/トルク/アドバンスト同期制御など、さまざまなモーション制御に対応できます。また、国際安全規格に対応したCPUや、二重化機能ユニットとの組み合わせにより、高信頼二重化システムを構築可能です。

おすすめ周辺機器:部品供給トレー

部品供給トレーは、自動組立ロボットが部品の取り出しや完成品の挿入を効率的に行えるようにするための専用トレーです。

自動組立ロボットによる取り出し&挿入に対応

部品供給トレーは、ロボットによる加工ラインへの部品供給や完成品収納をサポートするための周辺機器です。部品や完成品の形状・サイズに合わせて成形されており、ロボットハンドが目標物を正確かつ素早く把持/吸着できるように設計されています。複雑な組立工程や完成品の収納を効率的に進め、不良品の発生を抑える上で欠かせない周辺機器といえるでしょう。

導入メリット

部品供給トレーの導入により、複数種類の部品から構成される工程を産業用ロボットで自動化できます。複雑な工程も、手作業からロボットによる自動組立へと移行できる可能性が高まるでしょう。

部品供給トレー『ロボトレー®』では、オーダー設計で発砲トレーの生産が可能です。軽量で工程内荷扱いや物流にも最適。帯電防止性能を標準装備していて、他にも耐薬品性、耐熱性等の特殊要求にも対応可能です。金型材質がアルミのため、イニシャルコストを抑えられます。部品供給トレーを活用したい事業者様におすすめです。

おすすめ周辺機器:触覚センサ

触覚センサとは、産業用ロボットが何かに衝突したことや、把持するワークの硬さを検知するための周辺機器のことです。圧力分布や振動状態などを受容し、力加減などを調整する役割を果たします。

ロボットに人間の手のような触覚を付与

産業用ロボットが触覚をもつことにより、硬さがまちまちなワークを把持する際の適切な力加減を自律的に判断できます。また、ロボット本体に加えられた衝撃を検知することで、衝突・巻き込みといった事故の防止に役立てることも可能です。このように、従来は精緻なプログラムによって制御していた動作を、ロボット自身が判断して自律的に行えるようにすることが触覚センサを導入する目的といえます。

導入メリット

産業用ロボットが触覚を獲得することによって、従来は人の手で行ってきた繊細な作業をロボットに委ねられるようになります。機械化は困難と考えられてきた工程にも、ロボットを導入できる可能性が広がるでしょう。

高密度3軸触覚センサ『uSkin』は、薄く、柔らかく、耐久性のあるカバーと最小限の配線で構成されています。ロボットハンドやグリッパーに取り付けるだけで、ロボットに触覚を付与。複数のセンサが圧力と3軸力を測定することで、人間の手のように物体を正確につかめる点がメリットです。

産業用ロボット+周辺機器で工程の自動化を実現しよう

今回紹介した10の周辺機器は、いずれも産業用ロボットの性能を引き出し、生産工程の自動化を実現するためのツールです。自社の工程に適した周辺機器を選び、適切に組み合わせて活用することで、産業用ロボットの導入メリットをいっそう引き出せるでしょう。産業用ロボットと周辺機器を組み合わせて、従来は人の手で担ってきた工程の自動化を実現してみませんか。

カナデンでは、安全柵・エリアセンサ・ロボットハンド・視覚センサなど、現場課題に応じて導入しやすい周辺機器を幅広く提供しています。産業用ロボットの周辺機器選定をご検討中の企業様は、まずはお気軽にご相談ください。

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