介護向けアシストスーツの選び方と補助金情報を解説!負担軽減で離職を防ぐ

アシストスーツを装着した老人ホームの職員が車いすの老人をベッドに移動させている画像

「スタッフの腰痛が原因で離職が続いている」「施設長として労働環境を改善したいけれど、予算に限りがある」とお悩みではありませんか?

深刻な人手不足が続く介護現場において、職員の身体的負担を軽減する「アシストスーツ」の導入は、離職防止や採用力強化につながるおすすめの手段です。しかし、アクティブ型(動力型)やパッシブ型(非動力型)といった種類ごとの違いや、自施設に合う選び方が分からず、検討が止まってしまうケースも少なくないでしょう。

本記事では、介護施設の管理者やリーダーに向けて、失敗しないアシストスーツの選び方を徹底解説します。さらに、負担を抑えて導入できる「2026年度版エイジフレンドリー補助金」などの最新情報や実際の活用事例も紹介します。

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介護現場でアシストスーツを導入するメリット

3つのメリット「腰部への負担軽減」「職員を大切にする職場としてアピール」「少人数で安心・安全な介助」を説明するイラスト

深刻な人手不足や深刻な労働環境の課題を抱える介護現場において、アシストスーツの導入は単なる作業補助にとどまらず、施設運営全体に多くの好循環をもたらすと言われています。導入によって現場や経営面にどのようなプラスの効果(メリット)が現れるのか、3つの視点から詳しく解説します。

メリットの分類 具体的な効果
スタッフの健康面 腰部への負担が軽減され、腰痛による休職や離職を防止できる
施設経営・採用面 先進的な職場としてアピールでき、求職者への強い訴求力になる
ケアの品質面 動作が安定し、少人数でも利用者様に安心・安全な介助を提供できる

メリット1:腰の負担を減らし健康を守れる

ベッドから車椅子への移乗や入浴介助、オムツ交換などは中腰の姿勢が多く、多くの場合腰に大きな負担をかけます。アシストスーツを着用できれば、力が必要な場面でも機器が物理的にサポートしてくれるため、筋肉の疲労や蓄積される負担を和らげられます。結果、介護スタッフの職業病とも言われている腰痛のリスクを低下できるのです。スタッフが怪我なく健康に、モチベーションを維持しながら長く働き続けられる環境を作れることは、現場にとっても大きなメリットの一つになるでしょう。

メリット2:職場アピールで採用力を高められる

腰痛などの身体的負担は、スタッフが離職を選択する大きな要因になり得ます。アシストスーツの導入で労働環境を整えるのがおすすめです。施設側が職員の健康を大切にしている姿勢も可視化できるでしょう。求人募集の際に導入の旨を明記すれば、身体への負担を懸念して応募をためらっていた求職者へのアピールとして機能するはずです。他施設との差別化が叶い、人材確保や採用力の向上も期待できます。スタッフの組織への信頼感が高まる結果、長期的な人材定着と採用コストの削減を同時に目指せるでしょう。

メリット3:動作の安定でケアの質を高められる

慢性的人手不足のなかで質の高いケアを維持するのは、多くの現場において大きな課題とされています。アシストスーツの補助でスタッフの身体にゆとりが生まれれば、力任せではない安定した介助が行いやすくなります。少人数であっても、安全かつスムーズに移乗介助などを行える体制を整えるのが理想的です。介助動作の安定は、利用者様にとっても身体的負担や恐怖感を抑え、安心感につながる傾向があります。肉体的・精神的なゆとりは、利用者様とのコミュニケーションの時間を増やす上でもおすすめです。

介護向けアシストスーツの主な種類

パッシブ型とアクティブ型の違いをイラストで説明した画像

アシストスーツにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や得意な場面が異なります。現場のニーズに合ったものを選ぶためのポイントを整理していきましょう。

表は左右にスクロールできます

指で左右にスクロールしているアイコン

アシストスーツの種類 主な動力源 特徴と適した用途
パッシブ型(非動力型) ゴムの張力や人工筋肉など 軽量で動きやすく長時間の着用に適している
アクティブ型(動力型) モータやバッテリー 強いアシスト力があり重い持ち上げ作業に向く

動力源を持たない「パッシブ型(非動力型)アシストスーツ」

パッシブ型のアシストスーツは、ゴムの張力や空気圧などを利用して身体の動きをサポートする仕組みを持っています。バッテリーやモータを搭載していないため軽量であり、長時間の着用でも負担になりにくいのが特徴です。また、比較的安価で導入しやすく、水に強い製品を選べば入浴介助などの水回りでも活用できます。複雑な操作が必要ないため、機械の扱いに不慣れなスタッフでも使いこなしやすいのも魅力でしょう。手軽に導入できることから、多くの介護施設で最初の選択肢として選ばれる傾向が見られます。

モータを利用する「アクティブ型(動力型)アシストスーツ」

アクティブ型のアシストスーツは、モータとバッテリーの力を使って強力に動作をアシストするタイプです。移乗介助のように、利用者の体重をしっかりと支える必要がある場面で大きな力を発揮するとされます。強いサポート力が魅力ですが、バッテリーの充電が必要であり、本体に多少の重量がある点に注意が必要です。価格も高額になりやすいため、導入予算と現場で必要とされるアシスト力のバランスをよく検討しましょう。特定の重労働を少人数で行う必要がある現場においては、非常に心強い味方になるはずです。

自社に合うアシストスーツの選び方とポイント

市場には多種多様な製品が存在するため、自社の課題にマッチしたモデルの見極めが求められます。ここでは、介護施設がアシストスーツを選ぶ際に必ず押さえておきたい3つの重要なポイントを詳しく解説します。

選び方のポイント 注目すべき具体的な要素 導入時のメリット
サポートする動作 アクティブ型かパッシブ型か 移乗介助や体位変換など特定の負担を軽減できる
装着性と重量 本体の軽さ、着脱にかかる時間 スタッフの負担にならず、日常的に活用してもらえる
コストパフォーマンス 初期費用、メンテナンス費用、耐用年数 予算内で最大の導入効果を得られ、長期運用ができる

「どの動作」をサポートしたいかで選ぶ

アシストスーツを選ぶ上で重要なのは、介護現場におけるどの業務をサポートしたいのかを明確にすることです。アシストスーツには、腰や肩用のアシストスーツをはじめ、腕用や足用のタイプもあります。また、強力にサポートする分、決まった動作以外の動きが制限されるものもあれば、動きやすさを重視したものもあります。長時間使用する場合には、アシストスーツ自体が重すぎると、身体に負担が蓄積する可能性があるので軽量のタイプを選ぶとよいでしょう。自社のスタッフが最も負担に感じている動作を洗い出し、その動きに特化した機能を持つ製品を選ぶのが失敗を防ぐコツです。

「毎日無理なく着脱できるか」で選ぶ

優れた機能を持つアシストスーツであっても、装着に時間を要したり本体が重すぎたりする場合、次第に現場での利用が敬遠されかねません。スタッフが一人で容易に、かつ短時間で着脱できる製品を選ぶのが、運用定着化のコツです。特に女性やシニアのスタッフが多い介護現場では、軽量設計であることや、手軽に着用できるデザインかどうかが重要な指標となり得ます。事前のデモ機などを活用し、実際の業務フローの中でスムーズに扱えるかをスタッフ全員で確かめることをおすすめします。

カナデンでは複数メーカーのアシストスーツを取り扱っており、デモ機の貸し出しや試着会も可能です。お気軽にご連絡ください

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「コストパフォーマンス」で選ぶ

アシストスーツの導入には、本体の購入費用だけでなく、定期的なメンテナンスや消耗品の交換といった維持費も発生します。予算に見合ったコストパフォーマンスであるかを事前に検証するのが理想的です。高機能なアクティブ型は効果が高い反面、導入費用が高額になる傾向があります。パッシブ型は比較的安価で、複数台をまとめて導入しやすい点が特徴です。自社の予算規模と、得られる介護負担の軽減効果のバランスを考慮し、最適な1台を選定することが推奨されます。

導入時に活用できる補助金や助成金の制度

アシストスーツの導入にはある程度費用がかかるため、補助金や助成金の活用を検討しましょう。ここでは、2026年現在で利用できる制度にはどのようなものがあるのかを解説します。

補助金の名称 実施している主体 主な目的と対象範囲
エイジフレンドリー補助金 厚生労働省 高年齢労働者の労働災害防止と職場環境の改善
介護テクノロジー導入支援事業 各都道府県などの自治体 介護ロボットやICT機器の導入による負担軽減

厚生労働省が提供する「エイジフレンドリー補助金」

「エイジフレンドリー補助金」は、60歳以上の高年齢労働者が安全に働ける職場環境を整備することを目的とした制度です。2026年度(令和8年度)も予算が拡充され、専門家総合対策コースなどが用意されています。アシストスーツの導入も補助金の対象となる場合があり、高年齢スタッフの転倒や腰痛を予防するための設備投資として申請可能です。特に2026年4月からは高年齢労働者の労災防止対策が努力義務化された背景もあり、積極的な活用が期待されます。ご興味のある方はカナデン補助金ヘルプデスクまでお気軽にお問い合わせください。

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※2026年6月現在の情報です。

※出典:厚生労働省「エイジフレンドリー補助金|厚生労働省」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html

※出典:厚生労働省「高年齢労働者の安全衛生対策について|厚生労働省」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/newpage_00007.html

自治体独自の「介護テクノロジー導入支援事業」

「介護テクノロジー導入支援事業」は、介護スタッフの負担を軽減し、生産性を向上させるために実施されている補助金制度です。国の方針に基づき、アシストスーツをはじめとする介護ロボットの導入費用を幅広く支援しています。国の基金を原資に、各都道府県が実施するため地域によって申請スケジュールや補助率、上限額が異なる点に注意が必要です。導入を検討する際は、カナデン補助金ヘルプデスクがご相談を承ります。機器の導入だけでなく、業務改善の計画策定などが求められるため、余裕を持った準備をおすすめします。

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※2026年6月現在の情報です。

※出典:厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業」https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001258062.pdf

※出典:公益財団法人 東京都福祉保健財団「令和8年度次世代介護機器導入促進支援事業 | 公益財団法人 東京都福祉保健財団」https://www.fukushizaidan.jp/206genbakaikaku/jisedai/

【事例】アシストスーツを実際に導入した介護施設のケース

ここからは、実際にアシストスーツを導入して成果を上げている施設の事例を紹介します。現場でどのように役立っているのか、具体的なイメージを掴んでいきましょう。

排泄介助やオムツ交換時の中腰姿勢を支持

介護現場では、1日に何度も行う排泄介助やオムツ交換によって、腰を痛めてしまう職員は少なくありません。サポートジャケット『Bb+PROⅢ』は、福祉用具情報システム(TAIS)に掲載されている製品です。直立、前傾、前かがみ、中腰、しゃがみのあらゆる姿勢で腰をサポートします。わずか700gで軽量のため、装着したまま歩く、座る、書類を書くといった他の動作もスムーズに行えます。また、バックボーンのパーツを取り外せば、布部分は洗濯可能なため衛生面でも優れています。

ベッドから車椅子への移乗介助における負担の軽減

ベッドから車椅子への移乗など、利用者の体を抱え上げる動作は腰への負担が大きい瞬間の一つです。このような現場では、アシスト力の高い動力タイプも有効ですが、利用者としっかり密着して抱え上げる際に、スーツの固いパーツが利用者の体に当たって痛い思いをさせないという面では非動力型の薄手のタイプもおすすめです。アシストスーツ『DARWING UT-Rise』は、全面メッシュで着ごこち軽やかな、インナータイプのアシストスーツです。

介護向けアシストスーツ導入時の注意点

アシストスーツは便利な道具ですが、導入にあたって気を付けるべき点も存在します。メリットだけでなく、懸念点もしっかりと把握した上で検討を進めていきましょう。

導入時の注意点 懸念されるデメリット 対策となる具体的な方法
機器の装着にかかる手間 着脱に時間がかかり業務が滞ってしまう 装着手順の丁寧な研修と保管場所の工夫
機器の導入にかかるコスト 複数台の導入により初期費用が高額になる 国や自治体の補助金活用

着脱の手間や慣れが必要

アシストスーツの日常的な使用において、スムーズな着脱の可否は重要な要素となり得ます。使い始めの時期は装着に時間を要し、多忙な業務の中で負担に感じるスタッフも少なくないでしょう。導入初期に着用研修を実施し、正しい使い方を全員で共有する方法が効果的です。必要な時にすぐ手に取れる保管場所の工夫も、現場への定着を促す成功の鍵になります。段階的に慣れていく期間を設け、スタッフの意見を反映しながら運用ルールを改善していくのが理想的です。

費用対効果が見合うかが重要

高性能なアシストスーツを複数台導入する場合、初期費用が高額になる傾向があります。費用対効果を見極める方法として、スタッフの離職に伴う採用・教育コストと導入費用の比較検討が挙げられます。デモ機によるお試し導入で現場の評価を得た後、補助金を活用して本格的な購入に進む手順がおすすめです。段階的な導入は、無駄なコストを抑えつつ自施設に最適な製品を選定する成功の鍵になります。

カナデンではデモ機の貸し出しも行っています。是非装着して実際の業務でお試しください。

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おすすめのアシストスーツ3選

サポートジャケット『Bb+PROⅢ』

Bb+PROⅢを装着した女性

サポートジャケット『Bb+PROⅢ』は、パッシブ型のアシストスーツで、腰の負担を軽減します。背面に装着する第二の背骨が背骨と腰を理想的な姿勢へ誘導し、マッスルベルトで前屈姿勢や起き上がりの力を補助する構造です。通気性の良い生地を採用し、バックボーンパーツを取り外して布部分を洗濯できるので衛生面でも優れています。また、前述の通り、福祉用具情報システム(TAIS)にも掲載されています。

アシストスーツ『DARWING UT-Rise』

DARWING UT-Riseを装着した男性

アシストスーツ『DARWING UT-Rise』は、中腰姿勢の維持を楽にするインナータイプのアシストスーツです。トップスとボトムスにパーツがわかれた形状をしており、衣服のように着用できます。背中と太腿それぞれに配置した高反発ゴムの張力で上体を起こしながら下腿をサポートする構造です。前述の通り、全面メッシュで利用者との接触の際にも痛い思いをさせづらいというメリットがあります。また、通気性が良いので季節を問わず活用しやすいでしょう。背中から腰にアシスト力をONにする調整ベルトとOFFにするアタッチメントが付属し、装着したまま機能を解除したり緩めたりすることが可能なため、勤務中の様々な動作も問題なく装着し続けられます。

超小型アシストスーツ『Airsapo-エアサポ-』

Airsapo-エアサポ-製品画像

超小型アシストスーツ『Airsapo-エアサポ-』は、腰部に特化した超小型アシストスーツです。気軽に装着でき、まず何か導入したいという場合におすすめです。空気圧で収縮するMckibben型人工筋肉を16本搭載し、後ろからしっかりと支えることで腰への集中アシストを実現する構造です。本体重量は約340gと超軽量かつ超薄型で、衣服の下に着用しても目立ちにくく、通気性にも優れています。付属のポンプを使用して空気を注入する仕組みで、わずか5秒でアシスト力の調整が可能です。背面の人工筋肉を取り外すことで布パーツを手洗いでき、マジックテープでサイズ調整が行えます。

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まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • アシストスーツは腰痛予防とスタッフの身体的負担軽減に役立つ
  • パッシブ型(非動力型)とアクティブ型(動力型)があり業務内容に合わせて選ぶことが重要である
  • エイジフレンドリー補助金や自治体の導入支援事業を活用できる
  • 導入時は装着の手間やコストを考慮し現場での試着を行うとよい

スタッフが長く健康に働ける環境づくりに向けて、自施設に合ったアシストスーツの導入を検討してみてください。

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執筆者:カナデン編集部

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お役立ちコラムは株式会社カナデンのデジタルマーケティング課が運営する、エレクトロニクスと技術ソリューションの情報メディアです。当編集部には、長年お客様の課題に向き合ってきた元営業メンバーも在籍しています。エレクトロニクスソリューションズ・カンパニーとしての「現場の生の声」と「確かな専門知識」を活かし、モノづくりやビジネスの現場で使える役立つ情報を分かりやすくお届けします。

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