AIサーバーの猛暑対策!データセンターの空調負荷を大幅に下げる付帯設備とは?

2026年6月19日

業界トレンド・製品解説

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データセンターの室外機

生成AIの急速な普及に伴い、データセンターや社内の電算室ではサーバーの高発熱化が深刻な問題となっています。特に夏場における冷却効率の低下は、システムの安定稼働を脅かすだけでなく、電気代の爆発的な高騰を招く要因です。室温を下げるためにエアコンの増設や馬力アップを優先的に検討される管理担当者の方も多いのではないでしょうか。

しかし、単純な空調の強化は施設全体の電力容量オーバーを引き起こし、特高(特別高圧)受変電設備への移行など、巨額のコストや契約変更が必要になるため簡単には進められません。そこで必要となるのが、エアコンそのものの能力を上げるのではなく、周辺の付帯設備を見直すことで熱を効率よく逃がし、空調負荷を下げるという解決策です。

本記事では、データセンターの省エネと冷却効率を両立させる付帯設備について詳しく解説いたします。

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AIサーバーの高発熱化がもたらすデータセンターの電力課題

生成AIの普及と電気代の高騰

データセンターにおける電気代の爆発的な高騰は、生成AIの運用によるサーバーの急激な高発熱化が原因です。なぜなら、高性能なCPUやGPUを搭載したAIサーバーは膨大なデータを高速処理するプロセスにおいて、これまでの数倍以上の電力を消費し、その大半が熱エネルギーへと変換されるためです。

具体的には、従来のラックに比べて消費電力が数倍に跳ね上がるケースもあり、電算室内の温度はあっという間に上昇してしまいます。この熱を冷やすために電算用空調機関連の設備をフル稼働させる結果、電気代が比例して高くなってしまうのです。したがって、AIサーバーの導入が進む現代において、熱対策と省エネは切り離せない重大な課題となっています。

エアコン増設を阻む特高移行のコストの壁

サーバーの熱対策としてエアコンの増設を選択することは、コスト面や運用の観点から非常に困難です。理由として、大幅に空調設備を強化しようとすると既存の受変電設備の容量を超えてしまい、特高受変電設備への契約変更や大規模なインフラ改修工事を迫られるためです。

特高への移行には莫大な初期費用が必要となるだけでなく、導入までに長い施工期間がかかるため、直面している猛暑対策として迅速に動くことができません。現在の高圧受電の枠内でいかに冷却効率を高めるかという視点を持たなければ、コストの壁に突き当たることになります。そのため、エアコンの馬力を上げる一辺倒の対策から脱却し、限られた電力容量を賢く使うアプローチが求められています。

データセンターの空調負荷を下げる付帯設備の見直しアプローチ

エアコンの電気代を抑えつつ冷却効率を高めるには、電算用空調機関連のベース設備に加えて、周辺の環境を整える付帯設備の導入が極めて効果的です。ここでは、これまで見落とされがちだった4つの具体的な付帯設備アプローチをご紹介いたします。

1.二流体加湿器による気化熱冷却

データセンターの適切な湿度管理を行いながら空調負荷を下げるためには、二流体加湿器の導入が適しています。

従来の蒸気式加湿器は、水を沸騰させるために大量の電気を消費するだけでなく、熱を発生させて室温を上げてしまうというデメリットがありました。 これに対して、二流体加湿器は水と圧縮空気を使って非常に微細な霧を噴霧するシステムです。水を加熱しないため蒸気式に比べて加湿に必要な電気代を大幅に低減できます。さらに、噴霧された細かな霧が空気中で蒸発する際の「気化熱」によって、室内の温度を直接下げる効果を発揮いたします。加湿と同時に冷却のサポートができるため、空調機の負担を大きく減らすことが可能です。

加湿コストを大幅に削減し、空調システムの脱炭素化を実現するアプローチとして注目されています。 

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2.サーバーラックによるエアフロー最適化

データセンターの冷却効率を高めるために、サーバー直近での正確な気流管理と、それを支える柔軟なラックシステムの選定が不可欠です。そこでおすすめしたいのが、エネルギーマネジメントの観点から設計された、データセンターおよびサーバールーム向けの性能に優れたサーバーラックです。

ベースとなる空調機の能力だけに頼らず、ラック内部の気流環境をトータルで整えましょう。このアプローチによって無駄な熱だまりが排除され、空調負荷を低減できます。また、優れた安全性や管理性、可用性を追求したラックマウントPDUを組み合わせることで、電源保護や詳細な電力モニタリング機能も同時に搭載可能です。 

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3.室外機用ショートサーキット防止システムによる排熱効率向上

データセンター内部だけでなく、屋外にある空調機の室外機周辺の環境改善も重要です。夏の猛暑日などに室外機が集中して設置されている場所では、吐き出された熱風が再び吸い込まれるショートサーキットが起こりやすく、これが原因で空調機の運転効率が急激に悪化いたします。

この課題を解決するのが、室外機集団設置用ショートサーキット防止システムです。室外機の間に設置することで、直射日光を遮りながら、排熱の気流を上方向へと適切にコントロールします。室内と室外の両面から対策を行うことが、空調負荷を下げる重要なポイントです。

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4.データセンターインフラ管理システムによる全体最適化

それぞれの設備が持つ冷却効果を維持し、さらなる省エネを目指すためには、運用の見える化が必要です。データセンターインフラ管理システム(DCIM)を導入することで、電算室内の温度や湿度、電流値などの状態を一元管理できます。

属人的な管理を排除し、どこに熱がこもっているのか、どこに無駄な電力が使われているのかをリアルタイムで把握できるようになるため、空調の設定を常に適切な状態へ調整可能です。トラブルの早期発見だけでなく、データに基づいた効率的なデータセンター運用を実現するために重要な役割を果たします。また、データセンターや局舎内の設備管理を効率化するシステムとして、国内メーカーによる手厚いサポート体制が整った統合ソフトウェアを選ぶことで、よりきめ細かい運用が可能となります。

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ベース設備と付帯設備の連携でデータセンターの省エネを実現

周辺設備からアプローチする冷却効率の向上

データセンターの熱対策において、特高受変電設備やUPS設備、非常用発電機設備、電算用空調機関連といった「ベースとなる大型設備」の導入・維持はもちろん重要です。しかし、それらのベース設備だけに頼るのではなく、ご紹介した加湿器やサーバーラック、エアシェードといった付帯設備をトータルで連携させる「三位一体」の対策こそが、冷却効率を向上させるスマートな手段です。

個々の付帯設備がそれぞれの場所で熱を逃がし、気流を整え、室外機の負荷を減らすことで、システム全体の消費電力を抑える良好な循環が生まれます。

特高移行を回避して電力契約の枠内で運用するメリット

周辺設備の見直しによって空調負荷を大幅に下げることができれば、莫大なコストがかかる特高受変電設備への移行を回避できるという大きなメリットがあります。現在の電力契約と限られたファシリティの枠内であっても、付帯設備の工夫次第でAIサーバーの高発熱に耐えうるデータセンターへとアップデートすることが可能です。

これにより、限られた予算のなかで投資対効果を出しつつ、現場のエンジニアや管理者の運用負担を軽減し、企業の競争力を高めることにつながります。

まとめ:付帯設備の見直しでAIサーバー熱対策を実現

生成AIの普及に伴うデータセンターの高発熱化と電気代の高騰は、エアコンの増設だけでは解決が難しい複雑な課題です。容量オーバーによる特高への移行コストを避けるためにも、付帯設備の見直しが必要不可欠となります。

弊社では、特高受変電設備やUPS設備をはじめとするベース商材から、データセンターインフラ管理システムなどの監視ソフト、各種付帯設備まで、データセンターの課題に応じたトータルなご提案が可能です。電算室やサーバー室の省エネ対策、暑さ対策にお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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