爆発事故のリスクを未然に防ぐ。防爆カメラの基礎知識と失敗しない選び方を徹底解説

2026年6月17日

業界トレンド・製品解説

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防爆カメラ

5月22日公開の「防爆環境の熱中症対策記事」では、防爆エリアにおける「作業者の熱中症対策」について解説いたしました。現場の安全をより強固なものにするためには、個人の対策に加え、設備全体の監視体制を最適化することが不可欠です。
そこで重要となるのが、引火性のガスや粉塵(ふんじん)が存在する過酷な環境下でも安定して稼働する「防爆カメラ」の活用です。今回は、大規模な生産設備における事故リスクの低減だけでなく、業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にも寄与する防爆カメラの選び方を詳しく解説いたします。

防爆カメラとは?求められる理由と基礎知識

防爆カメラとは、可燃性のガスや蒸気が存在する環境において、カメラそのものが着火源となって爆発や火災を引き起こさないよう、特別な設計が施されたカメラのことです 。化学プラントや塗装現場などの危険区域は、周辺の空気中に有害物質が発火しうる濃度で存在する確率により、複数のゾーンに分類されます 。例えば、通常の状態においては危険な雰囲気が発生する可能性は低く、万一発生しても短時間しか持続しない場所は Zone 2(第2類危険箇所)に分類されます 。一般的な監視機器をそのまま設置することは大変危険であるため、現場のZone分類に適合した防爆機器を選定することが法律や指針によって定められています。適切な防爆カメラを導入することで、人が直接立ち入ることが危険なエリアでも、離れた安全な場所から状況を確認できるようになり、現場の安全確保に大きく貢献いたします 。

※出典:e-Gov(デジタル庁)「労働安全衛生規則 第280条」https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=347M50002000032#Mp-At_280

防爆カメラ導入がもたらす現場のメリット

防爆カメラを現場に導入することで、単に映像を記録する以上の多角的なメリットが得られます。

作業員の安全確保と負担軽減

危険エリアへの定期的な見回りパトロールを、カメラによる遠隔監視に置き換えることができます 。これにより、作業員が危険な環境に身を置く時間を大きく削減し、労働災害のリスクを低減することが可能です。前述の熱中症対策の観点からも、物理的な巡回回数を減らすことは、作業者の健康を守ることにつながります。

迅速な異常検知とトラブル対応

設備の異常や火災の兆候を早期に発見するためには、常時監視が有効です 。最新のカメラにはエッジ上で高度な分析を実行できる深層学習処理ユニット(DLPU)を搭載したモデルもあります 。これにより、人や車両の検知・分類、さらには煙アラート機能による早期警告なども期待できます 。万一トラブルが発生した際も、映像として記録が残るため、事後の原因究明や再発防止策の立案に役立ちます 。

失敗しないための防爆カメラ選定ポイント

実際に現場へ導入する際、どのような基準で選べばよいのでしょうか。大切なポイントを3つに絞ってご紹介いたします。

設置エリアの危険度(Zone)に適合しているか

第一に、設置予定場所の危険箇所区分(Zone 1やZone 2など)に対応した認証を取得しているかを確認します 。Zone 1およびZone 2に設置可能な耐圧防爆構造「IICT6」に対応したカメラ 、あるいは国際規格(ATEX、IECEx、cULus)の認定を受けたカメラを選ぶことが、確実な安全運用への近道です 。

現場の環境に耐えうる材質か

プラントや工場は、腐食性ガスが発生したり、沿岸部で塩害の影響を受けたりする場合があります。そのような過酷な環境では、耐食性にすぐれたオールステンレス製(SUS316Lなど)の筐体(きょうたい)を採用したカメラが適しています 。塩害対策が必要な場所に特化した製品を選ぶことで、長期間の安定運用につながります。

映像の分析機能や連携性を備えているか

近年のカメラは単なる映像記録にとどまりません。AIベースのアルゴリズムを搭載し、カメラ単体で高度な分析を実行できるモデルも登場しています 。既存のセンサやシステムと統合可能なデータ主導のネットワークを構築することにより、対象への理解や認識を深め、運用効率の改善を図ることが可能です 。また、サイバーセキュリティ機能を搭載し、不正アクセスから機密情報を保護できる製品を選ぶことも重要です 。

オフィスのマルチモニターで複数の監視カメラ映像をリアルタイムに確認するオペレーター

防爆カメラの活用が切り拓く現場の未来

高度な防爆カメラを活用することで、異常の早期発見による迅速な対応が可能となり、現場の運用効率は飛躍的に向上が期待できます 。さらに、監視カメラによる「定点監視」とあわせて、現場を巡回する作業者が安全にデータを閲覧・入力できるツールがあれば、業務のデジタル化(DX)はより一層進みます。
次週の記事では、こうしたカメラ映像のチェックや、現場でのデータ入力、図面閲覧に欠かせない「防爆タブレット」について詳しく解説いたします。過酷な現場環境で働く方々が、重い紙の図面を持ち歩くことなく、その場で必要な情報にアクセスできる環境づくりは、生産性向上の鍵となります。
防爆カメラと防爆タブレットを連携させた、一歩先の安全管理の形をご提案いたしますので、ぜひご期待ください。

ホログラムの監視画面が周囲に浮かぶ、AI機能を搭載した最新のスマート監視カメラ

現場の安全を支える関連情報

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防爆カメラ|カナデンおすすめ製品のご紹介

お客様の現場の課題に合わせて、適切なソリューションをご提案いたします。詳細についてはカナデンまでお気軽にお問い合わせください。

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