EV急速充電器の導入時に使える補助金とは?給付金額や適用条件について解説

公開日:2024.05.14 更新日:2024.05.14

EV急速充電器

環境に優しいエネルギーの需要が高まるにつれて、EV(電気自動車)の普及拡大が課題となっています。しかし肝心の充電設備は不足しており、EVユーザー数の伸び悩みの一因となっているのが現状です。そこで注目すべきなのが、EV急速充電器の補助金です。

本記事ではEV急速充電器の補助金について解説します。これから充電器の購入・設置を検討している地方公共団体や法人の担当者の方、共同住宅のオーナーさまなどに向けて、役立つ情報をまとめました。補助金の申請手続きや給付金額について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

※2024年2月時点の情報です。

EV急速充電器の導入時に使える補助金とは?

EVの普及が進むにつれて、EV急速充電器の需要は急速に高まりつつあります。EV急速充電器を設置するにはまとまった費用が必要となるため、導入時は補助金制度「充電インフラ補助金」を利用するのがおすすめです。ここでは補助金の概要を説明します。

充電インフラ補助金について

充電インフラ補助金の正式名称は「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」といいます。EV急速充電器を設置する際などに利用できる補助金で、国の代理機関として、一般社団法人次世代自動車振興センター(NEV)が給付事業を担当しています。

充電インフラ補助金は政府による唯一の補助金で、主に法人やマンション管理などの団体向けのものです。集合住宅の駐車場や、大型施設向けの充電器を設置する際に利用されています。

※出典:経済産業省「令和5年度補正予算・令和6年度当初予算案「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/r5hosei_infrastructure.html

補助金が前年の175億円から360億円に倍増

充電インフラ補助金の令和5年度予算は175億円でしたが、令和6年度は360億円と、約2倍に増加する方針となりました。令和6年度は、令和5年追加募集分および第1期・2期の3回に分けて受付を行う予定です。 以前は要件に合致している場合に交付される仕組みでしたが、出力性能の高い充電器への補助を推進するため、募集回数を分ける方法に変更されました。

※2024年2月時点の情報です

※出典:一般社団法人 次世代自動車振興センター「カーボンニュートラル社会の実現に向けて、みんなで広げる、EV・PHV用充電設備」https://www.cev-pc.or.jp/lp_evphvcharge/

※出典:経済産業省「充電インフラ補助金の今後の執行について(令和5年度補正・令和6年度当初予算案)」https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/r5hosei_hojokingaiyou.pdf

カナデン補助金ヘルプデスクでは、専門スタッフがお客さまの疑問に無料でお応えします。補助金について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

令和6年度分は255億円

令和6年度の予算は360億円とお伝えしましたが、そのうち105億円は令和5年追加募集分として配分される予定です。そのため実質的な予算額は255億円となります。

前年の追加募集分105億円の配分は以下の通りです。

  • 急速     :60億円
  • 普通(基礎) :25億円
  • 普通(目的地):20億円

令和5年度は申請開始から3カ月ほどで予算の上限額に達したため、補助金の申請受付が終了しました。この事例からもEV急速充電器への関心の高さがうかがえるでしょう。

※2024年2月時点の情報です

※出典:経済産業省「充電インフラ補助金の今後の執行について(令和5年度補正・令和6年度当初予算案)」https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/r5hosei_hojokingaiyou.pdf

補助金の適用条件や施設

EV急速充電器の補助金を申請するには、適用条件や対象施設に該当するかどうかを確認する必要があります。必ず補助金制度を利用できるとは限らないため、事前に詳細を把握しておきましょう。

補助金の対象者

急速充電器を含むEV充電器の補助金対象となるのは、一般社団法人次世代自動車振興センターが補助対象に指定したEV充電設備を購入予定、かつ、EV充電設備を設置する土地の使用権限がある方のうち、以下に該当する方です。

  • 地方公共団体
  • 法人(マンション管理組合法人を含む)
  • 法人格を持たないマンション管理組合
  • 共同住宅のオーナーや居住者などの個人

なお、個人宅でEV充電器を使用する場合は補助金の支給対象外となります。複数人での使用を前提とするケースに限られますのでご注意ください。

※出典:一般社団法人次世代自動車振興センター「令和4年度補正および令和5年度 クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金 申請の手引き充電設備」https://www.cev-pc.or.jp/hojo/juden_pdf/R4ho/r04ho_juden_tebiki_full.pdf

EV急速充電器の対象施設

EV急速充電器とは高い電圧で電流を流し、およそ30分で約80%まで充電ができる設備のことです。例えば高速道路のサービスエリア・街中のガソリンスタンドなど、短時間で効率よく充電することが求められる場所に取り付けられるのが一般的です。

対象施設には、ガソリンスタンドが少ない空白地域や道の駅なども含まれており、2022年3月時点で全国に8,265カ所の充電スポットがあります。

経済産業省の「充電インフラ整備促進に向けた指針」(案)では、急速充電器の平均的な出力が約40kWと低いことが課題視されています。これを受けて令和5年度は、急速充電器の補助金対象となるのが、出力規格が原則50kW以上のEV充電器を設置する場合に限定されていました。

※出典:一般社団法人 次世代自動車振興センター「次世代自動車について知る急速充電設備」https://www.cev-pc.or.jp/newest/charge3.html

※出典:経済産業省「充電インフラ整備促進に向けた指針(仮称)の案について」https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/charging_infrastructure/pdf/006_03_00.pdf

※出典:一般社団法人 次世代自動車振興センター「令和4年度補正/令和5年度 クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金(充電インフラ整備事業)充電インフラ補助事業 予備分変更概要」https://www.cev-pc.or.jp/hojo/juden_pdf/R4ho/r04hor05-yobi_juden_setsumeikaishiryou.pdf

EV関連製品一覧

充電設備は大きく分けて2種類

EV充電器は急速タイプと普通タイプの2種類に分けられます。急速タイプは業務用の車両が立ち寄る場所に取り付けられ、普通タイプは一般の住宅・商業ビル・屋外駐車場などに設置されます。以下でそれぞれの違いを説明しましょう。

急速充電設備

急速充電設備は1口タイプと複数口タイプに分かれており、それぞれ、中容量のものから大容量のものまであります。緊急時や使用頻度が高い業務用の車両を対象として作られているため、充電時間はさほどかかりません。

大容量の場合、電池残量がほぼゼロの状態から80%まで充電するのに15分〜30分といわれています。中容量の場合だと、20kWで30分〜1時間充電すれば同じくらいになるでしょう。

家庭用と比べると使用電力が多いため、急速充電器の本体価格と工事費用は普通タイプより高めな傾向にあります。

急速充電設備は長距離移動の休憩時に、短時間で継ぎ足し充電をしたい場合に向いています。

EV・PHVともに同じ充電器を使えますが、後述する普通充電設備と電力の供給システムが異なります。そのため、大抵のEVには両方の充電口があります。

※出典:一般社団法人 次世代自動車振興センター「カーボンニュートラル社会の実現に向けて、みんなで広げる、EV・PHV用充電設備」https://www.cev-pc.or.jp/lp_evphvcharge/

普通充電設備

普通充電設備とは一般の住宅やレジャー施設などに設置される充電設備で、長時間の充電を想定して作られています。以下のタイプに分かれます。

  • 100Vまたは200V
  • コンセントありかなしか

100Vの場合、1時間程度の充電で約10kmの走行が可能です。200Vの場合は30分の充電で同じ距離を移動できるくらいの充電量になります。

コンセントの有無による違いがあるのはポール型の普通充電器で、コンセントの種類で充電できる車種が限定される可能性があります。

EV関連製品一覧

充電インフラ補助金の給付金額

補助金ヘルプデスク

充電インフラ補助金の給付額は、充電設備の種類によって違いがあります。ここでは急速充電設備と普通充電設備の補助金について説明しますので、補助金の申請を検討している方は参考にしてください。

急速充電設備の上限は最大780万円

急速充電器の購入費用については、最大50%が補助対象となります。また工事費用については、工事プランや事業区分によって異なるものの、既定の範囲内であれば全額が補助の対象です。蓄電池なし、高圧受変電設備なしの場合、補助金の上限は以下の通りです。
補助金額
機器費用 最大で500万円
工事費用 最大で280万円
合計 780万円

※50kW以上に限る

急速充電器は購入費用が高額になるため、補助金の上限が大きくなっています。上記の表では大まかな金額を記載していますが、実際にはより細かい区分に分かれているため、詳細な計算をするには事業区分に応じた確認が必要です。詳しく知りたい方はカナデンヘルプデスクへお問い合わせください。

※2024年2月時点の情報です

出典:一般社団法人 次世代自動車振興センター「令和3年度補正クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金(充電インフラ整備事業)充電インフラ補助事業概要」https://www.cev-pc.or.jp/notice/pdf/20220627_jyuden_oshirase.pdf

普通充電設備の上限は最大170万円

普通充電設備の補助の割合は急速充電器と同じです。購入費用は最大50%、工事費用は100%に設定されています。

補助金額
機器費用 最大で35万円
工事費用 最大で135万円
※高圧受変電設備設置がない場合
合計 170万円

普通充電器に関してもさらに詳細な区分が存在し、kWの数値によって補助金額が設定されています。どの充電設備を購入するかによって金額が異なるため、詳しく知りたい方はカナデンヘルプデスクへお問い合わせください。

※2024年2月時点の情報です

※出典:一般社団法人次世代自動車振興センター「令和3年度補正クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金(充電インフラ整備事業)充電インフラ補助事業概要」https://www.cev-pc.or.jp/notice/pdf/20220627_jyuden_oshirase.pdf

設備環境に合わせた設置方法を紹介

そもそもEV充電器はどこにでも取り付けられるわけではなく、場所によっては設置できない可能性もあります。以下では設備環境に応じた充電器の取り付け方を紹介しますので、設置を検討している場所が該当するかどうか、検討してみてください。

個別設置型

個別設置型とは、個人で使っている駐車スペースや専有車室に1口ずつ充電設備を取り付けるタイプのEV充電設備です。スマートフォンのアプリケーションを活用して充電をコントロールできるだけでなく、利用者ごとに課金するようなシステムの導入もできます。

なお複数の駐車場がある場合でもEVのスペースだけに充電器を設置可能です。それぞれに充電器があれば渋滞が発生しないため、EVユーザーが多い集合住宅などは、駐車場に個別設置型の充電器を取り付けると便利でしょう。

シェア型

共用スペースに設置するシェア型のEV充電器なら、個別設置と比べて初期費用を抑えることができます。集合住宅などの場合は、EVユーザーの駐車スペースとは別にEV充電器の場所が設置され、充電時に所定の位置に車を移動させるようなイメージです。また高速道路のサービスエリアや街中のガソリンスタンドにEV急速充電器を設置する場合、分類としてはシェア型の設置方法となります。

EV関連製品一覧

自治体の補助金と併用するのがおすすめ

EV急速充電器を購入・設置するなら、政府だけでなく自治体の補助金を併用するとよいでしょう。全ての自治体で補助金を使えるわけではないものの、大都市圏の一部では併用できる場合があります。

東京都

東京都のEV補助金制度は以下の通りです。

補助名称 充電設備普及促進事業
申請受付期限 ~2024年3月29日(金) 17時まで
助成対象設備・要件 【充電設備の要件】
  • 新品であること
  • 個人で使用するものでないこと
  • 電気自動車やハイブリッド車の充電に使用すること
  • クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金などの対象であること
【受変電設備の要件】
  • 充電設備として使用すること
  • 新品であること
上限額 最大1,600万円。充電設備の種類による
HP https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/biz-evcharge
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/all-evcharge

※2024年2月時点の情報です

埼玉県(川口市)

次に川口市の補助金制度を紹介します。

補助名称 令和5年度 川口市地球温暖化対策活動支援金総合案内
申請受付
期限
2023年5月8日(月)~2024年3月15日(金) ※必着
助成対象設備・要件
  • 申請者自身が使用する充電設備であること
  • 新品であること
上限額 10万円
HP https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/01100/010/2/1/34382.html

※2024年 2月時点の情報です

※補助金の受付は2024年3月4日をもって終了しています

神奈川県

神奈川県のEV補助金制度は以下の通りです。

補助名称 令和5年度神奈川県EV急速充電設備整備費補助金
申請受付期限 2023年4月27日(木)~2023年12月28日(木)
助成対象設備・要件
  • 新規(追加)または入れ替えのために整備するEV急速充電器
  • 路線バス事業、乗合タクシー事業、ハイヤー・タクシー事業を営む事業者が充電器の整備を行う場合を除く
上限額 50万~100万円(整備区分やkW数による)
HP https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ap4/cnt/f4259/quick-charge.html

※2024年2月時点の情報です

※現在は受付を終了していますが新たに募集する予定です

愛知県

愛知県のEV補助金制度は以下の通りです。

補助名称 ゼロカーボン・ドライブ推進費補助金
申請受付期限 2023年7月20日(木)~2024年1月31日(水)
※先着順、締切日必着
助成対象設備・要件
  • 外部給電機能がある電気自動車
    ※メーカー希望小売価格が1,000万円(税抜)を超えないもの
  • 充電用のコンセント、コンセントスタンド
  • 太陽光発電設備(最大出力が10kW未満のもの)
上限額 対象設備により異なる
HP https://www.pref.aichi.jp/soshiki/ondanka/zerocarbon-hojokin2023.html

※2024年2月時点の情報です

※補助金の受付は2024年1月31日をもって終了しました

大阪府

大阪府のEV補助金制度は以下の通りです。

補助名称 電気自動車用充電設備導入支援補助金
申請受付期限 2023年5月12日(金)~2023年12月25日(月) ※必着
助成対象設備・要件 国の補助制度の「補助対象充電設備型式一覧表」に掲載されているもの(一基当たりの定格出力90キロワット以上の急速充電設備の購入費は対象外)
上限額 国の補助額の50%
※国の補助額の算定式=「設備の購入費(税抜)の1/2以内」
または「設備の型式ごとに定められた交付上限額」のいずれか低い方
HP https://www.pref.osaka.lg.jp/eneseisaku/juuden/index.html
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/43233/00000000/R5goannai.pdf

※2024年2月時点の情報です

※現在は受付を終了していますが新たに募集する予定です

令和6年度の充電インフラ補助金の公募申請期間

補助金申請

令和6年度の充電インフラ設備の公募申請期間は以下の通りです。

【令和6年度のスケジュール(予定)】

種類 受付期間 交付決定期間 実績報告締切
令和5年追加分 急速 3月 5月~6月 令和6年11月末
普通 3月 5月~6月 令和6年10月末
令和6年第1期 急速 5月~6月 7月中旬~8月 令和6年12月末
普通 5月~6月 7月中旬~8月 令和6年11月末
令和6年第2期 急速 8月 11月 令和7年1月末
普通 8月~9月中旬 11月~12月中旬 令和7年1月末

一部については先述しましたが、今年度の変更点をまとめると以下の通りです。

  • 3回に分けて募集を受け付ける
  • 先着順から審査制へ移行する

なお令和6年第2期は交付決定〜実績の報告期限が短くなる予定のため、早めに充電器の設置工事を実施してください。申請の締切期限が切り上げられる状況も想定されるので、余裕を持って申し込みましょう。

※2024年2月時点の情報です

※出典:経済産業省「充電インフラ補助金の今後の執行について(令和5年度補正・令和6年度当初予算案)」https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/r5hosei_hojokingaiyou.pdf

カナデン補助金ヘルプデスクでは、専門スタッフがお客さまの疑問に無料でお応えします。補助金について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

EV充電器を設置するメリット

続いてはEV充電器を設置する2つのメリットを紹介します。集客効果を期待して充電器の設置を検討する企業は多いでしょう。これから新規購入や工事を検討している会社があれば、ぜひ参考にしてください。

ドライバーが利用しやすくなる

商業施設やサービスエリアなどにEV充電器があれば、電気自動車やハイブリッド車のドライバーが利用しやすくなります。EVユーザーは充電スポットを目標にして移動するので、充電目的での立ち寄りや滞在を期待できるでしょう。使いやすい充電場所があれば何度でも来てもらえる可能性が高いです。

ただ充電器を設置するだけでは不十分で、利用者に活用してもらうには充電器のスペックや設置場所などにこだわる必要があります。地図アプリや情報サイトなどへの登録もうまく活用すれば、マーケティングにも生かせるでしょう。

新規設置がしやすい

EV充電器のニーズは増加しており、まだ充電設備がない施設でも新規設置のハードルは低いといえます。

ライバルが少ないため、全国各地にある商業施設や道の駅などは、多くの拠点で新規設置が有効となるでしょう。加えて補助金が使える今のタイミングこそ、新規設置を行いやすい時期なのではないでしょうか。

EV関連製品一覧

急速充電器を導入するまでの流れ

続いて、EV急速充電器を導入するまでの流れを解説します。場合によって順番や項目が異なる場合もありますが、一般的な内容は以下の通りです。

なお実際に導入を進める際は、購入する充電器のメーカーや導入をサポートしてくれるサービスや多くの充電器を扱うカナデンに相談してください。また充電インフラの普及の活動を行う団体「CHAdeMO協議会」への相談も必要有効です。

※出典:経済産業省 「電気自動車・プラグインハイブリッド自動車のための充電設備設置にあたってのガイドブック」 https://www.cev-pc.or.jp/hojo/juden_pdf/h29/guidebook2017.pdf

現地調査・見積もり

EV充電器を設置するには電気が必要です。設置場所によっては施設の電力を使えますが、EV急速充電器の場合は新たに電線を引くケースも多いため、まずは施行業者に依頼して現地調査を行ってもらうのが一般的です。

調査では、その場所でどのような人がどのようにEV急速充電器を使うのかを想定し、受電設備の設置場所を検討します。また配線ルートと既設の設備容量を確認した上で、変圧器の増容量および契約電力の変更の必要性を検討します。

設置場所や必要な工事が決まったら、施工業者から見積もりを受け取り、その内容で導入を実施するかどうかを決定しましょう。

なお導入に必要となる工事費は、電力を確保する方法によって差が生じます。

※出典:経済産業省 「電気自動車・プラグインハイブリッド自動車のための充電設備設置にあたってのガイドブック」https://www.cev-pc.or.jp/hojo/juden_pdf/h29/guidebook2017.pdf

補助金の申請

続いて、補助金や電力の申請手続きが必要です。手続きに必要な書類は、共通のものと設置場所によって必要となるものの2種類に分かれます。申請書類の作成は複雑で手間や時間がかかるため、サポートをしてくれる業者に相談するとよいでしょう。

カナデン補助金ヘルプデスクでは、補助金の申請方法についてのご質問にお答えします。お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

設置工事・運用

申請を終えたら、設置工事に取り掛かります。EV急速充電器を取り付けるには、充電器のメーカーや電気主任技術者など専門家の力が必要です。多くの人と日程を調整する必要があるため、スケジュールに余裕を持たせて進めましょう。

充電器の設置が完了したら、いよいよ運用の開始です。開始時は動作確認や利用者からの問い合わせ対応など、さまざまな対応に追われるはずです。人員の確保ができないなど、十分な対応が難しい場合は、運用サポートまで任せられる会社に代行を依頼するのも一つの手です。

※2024年2月時点の情報です

カナデン補助金ヘルプデスクでも、2024年3月より運用サポート事業を立ち上げています。ぜひお気軽にご相談ください。

2035年までに「乗用車新車販売の100%を電動車」を目指す

日本政府は2035年までに「乗用車の新車販売で電動車の普及率を100%にする」という目標を掲げています。そのためには公共の充電スタンドを普及させることが必須となるため、2030年までに15万基の設置を目指すとしています。

ハイブリッド車なら充電が切れても問題ありませんが、EVの場合、充電が切れてしまうととても困ります。充電設備は地方へ行けば行くほど不足しているため、EVの購入に躊躇しているという方は多いでしょう。そのような障壁を取り除くために、今こそEV急速充電器の増設が求められています。

※出典:一般社団法人 次世代自動車振興センター「カーボンニュートラル社会の実現に向けて、みんなで広げる、EV・PHV用充電設備」https://www.cev-pc.or.jp/lp_evphvcharge/ 補助金関連記事 補助金対象製品一覧 EV関連製品一覧

補助金でEV急速充電器を導入して収益を上げる!

EV急速充電器を設置すると集客効果を見込めるものの、充電器本体の購入費用や工事費用がかかります。出費を抑えるには補助金を申請するのがおすすめですが、申請手続きはある程度の知識が必要となる上、時間もかかってしまいがちです。

自社でEV充電器設置のための補助金申請が難しい場合は、カナデン補助金ヘルプデスクの補助金サポートをぜひご利用ください。「過去に申請したが通らなかった」「申請手続きが複雑で手に負えない」「どのような補助金があるのかわからない」といったお悩みや疑問に、スタッフがお応えします。EV急速充電器について知りたい企業や団体の担当者の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

カナデン補助金ヘルプデスクでは、カナデンで取り扱い可能な製品について補助金・助成金が受給できるよう、全面的にサポートいたします。

「当社は、より良いサービス・利便性の向上を目的に、お取引先様の利用状況の分析と把握をするためCookieを利用します。
本ウェブサイトを利用することで、Cookieの使用に同意するものとします。個人情報の適正な取扱いに関する基本方針