防爆スマホ・防爆タブレットを持ち込む方法と選び方を詳しく解説!おすすめ製品3選も紹介

化学プラントや石油精製施設、製薬工場など、可燃性ガスや粉じんが存在する防爆エリア(危険場所)では、一般のスマートフォンやタブレットを持ち込むことができません。しかし、点検業務のペーパーレス化や現場のDX推進を任された担当者にとって、「安全基準を守りながら、どうやってデジタル化を進めればよいのか」は大きな悩みではないでしょうか。そこで注目されているのが、危険場所でも安全に使用できる情報端末「防爆スマホ」「防爆タブレット」です。
本記事では、持ち込む具体的な方法からゾーン分類に応じた選び方、おすすめ製品までを分かりやすく解説します。
この記事は、東証プライム市場上場企業として、三菱電機をはじめ400社以上の製品を取り扱い、「防爆製品」も多数扱う株式会社カナデンの知見とノウハウを元に解説しています。
危険場所にスマホやタブレットを持ち込む方法
危険場所にスマホやタブレットを持ち込むには、2つの方法があります。それぞれのメリットやデメリットについて見ていきましょう。
防爆スマホ・防爆タブレットを購入する
防爆性能のある防爆スマホや防爆タブレットを購入することで、危険場所にスマホやタブレットを持ち込むことができます。この方法のメリットは、購入したらそのまま対応している危険場所で使用できる点です。
デメリットとしては、本体にiPhone端末を使用した製品が少ないことが挙げられます。Android端末を使用した製品が多いため、iOS対応のアプリケーションを使いたい場合は、Androidのアプリケーションで代替できるものがないか確認しておきましょう。
また防爆スマホや防爆タブレットは、防爆構造の特殊なケースに入っており簡単に開けられないため、故障した場合の修理に時間がかかる傾向にあります。故障した場合に備えて、予備を用意しておくなどの対策が必要です。
一般のスマホやタブレットに防爆構造のケースを装着する
一般のスマホやタブレットに防爆構造のケースを装着することでも、危険場所への持ち込みが可能です。ただし、防爆構造のケースを装着すればどんなスマホやタブレットでも持ち込めるというわけではありません。端末に日本の防爆規格の認証を受けたケースを装着した状態で個別に検定を受け、合格した組み合わせでのみ危険場所で使用できます。ケースの着脱はできますが、自由に端末を入れ替えることはできませんのでご注意ください。
この方法では端末が故障した場合に、従来の方法で端末のみを修理に出せるため、手間も時間も少なくなります。一方で、防爆構造のケースはほとんどがiPhone・iPad向けであるという点がデメリットとして挙げられます。さらに、iPhone向けのケースは、日本の防爆規格の認証を受けているものが少ないです。防爆構造のケースを装着して使う場合は、そもそも日本の危険場所で利用できる製品なのかを確認しましょう。
防爆スマホ・防爆タブレットの選び方
数ある防爆タブレットの中から自社に合う一台を選ぶには、いくつかの重要な基準をクリアしていく必要があります。安全性を担保するための認証から、現場での使い勝手まで、多角的な視点で検討しましょう。
| 選定のポイント | 確認すべき内容 |
|---|---|
| OSの選択 | Windows、Android、iOSなど、自社システムと連携させやすいOSか |
| 防爆認証 | 日本国内の認証(TIIS)を取得しているか |
| Zone確認 | 現場の危険度(Zone1・Zone2など)に適合しているか |
| 可燃性物質への対応 | 使用場所のガス種別(爆発等級・グループ記号など)に適合しているか |
| 操作性 | 作業時の環境でタッチパネルが反応するか |
既存システムと連携しやすいOSを選ぶ
スマホやタブレットを導入しても、社内のシステムと連携できなければ業務効率化は進みにくくなります。例えば、事務所のパソコンでWindowsベースの点検システムを使っている場合は、Windows搭載の防爆タブレットを選ぶとスムーズでしょう。
iOSの場合は基本的に、防爆iPhoneや防爆iPadのような製品自体が防爆仕様になっているものは無いため、一般の端末に日本の防爆規格の認証を受けたケースを装着する形になります。
AndroidやWindowsの場合は、防爆スマホ・防爆タブレットとして販売されている製品が多く、購入後は速やかに使用できます。また工場などに設置されている機械はAndroid OSに対応しているものが多く、アプリケーションの開発などが進めやすいという点も特長の一つです。
日本の防爆規格の認証を受けている製品を選ぶ
日本の防爆規格の認証を受けている製品を選びましょう。日本では「公益社団法人産業安全技術協会(TIIS)」などによる「防爆構造電気機械器具に係る型式検定」に合格した電子機器のみ、危険場所での使用が認められています。現在の日本の防爆規格は、以下の2つです。
- 電気機械器具防爆構造規格(昭和44年労働省告示第16号) ※通称「構造規格」
- 工場電気設備防爆指針(国際整合技術指針Ex2015,Ex2018,Ex2020) ※通称「整合指針」
整合指針と構造規格のどちらか一方の規格で認証されている製品であれば、どちらを使っても問題ありません。
また海外では、以下に挙げるようなさまざまな防爆規格が存在します。
- IECEx:国際規格
- UL規格:アメリカの防爆規格
- ATEX:ヨーロッパの防爆規格
海外の規格の認証を受けている防爆スマホであっても、構造規格もしくは整合指針の認証を得ていなければ、日本の危険場所では使用できない点に注意しましょう。日本の危険場所で防爆スマホ・タブレットを使用する場合は、「整合指針と構造規格どちらかの規格の認証を受けていること」を必ず確認してください。
使用する防爆エリアの危険度を示すZone(ゾーン)を確認する
防爆タブレット・スマホを現場に持ち込むにあたり、まず把握しておきたいのが「その場所がどれほど危険な区域か」ということです。国際電気標準会議(IEC)が定める基準に基づき、可燃性ガスや蒸気が発生する頻度・時間によって、「Zone(ゾーン)0,1,2」が3つに分類されています。また、粉じんが発生する頻度・時間によっても「Zone(ゾーン)20,21,22」が3つに分類され、合計で6つに分類されています。
現場がどのZoneに該当するかによって、持ち込めるタブレット・スマホに求められる防爆性能が厳密に決められています。
Zone0と20
Zone0と20は、可燃性のガスや蒸気または粉じんが連続的、あるいは長期間にわたって存在する極めて危険な区域を指します。この区域では少しの火花でも爆発につながりかねないため、電気機器の持ち込み自体が原則として避けられるエリアです。タブレットやスマホを使用する場合でも、このレベルの危険度に対応した最高クラスの防爆性能(本質安全防爆構造など)を備えた特殊な端末のみが許可されます。しかし実務上は、Zone0や20内で直接端末を操作するケースは極めて稀で、隣接する安全な区域から遠隔で確認・操作する運用が取られることが一般的です。
Zone1と21
Zone1と21は、施設の通常稼働時において、可燃性ガスや蒸気または粉じんが時々放出される可能性がある区域です。この区域にタブレットやスマホを持ち込む場合、火花・熱エネルギーそのものを発生させない「本質安全防爆構造」や、粉じんの侵入と発熱を防ぐ「粉じん被覆防爆構造」などの要件を満たした端末が必要です。化学工場や石油関連施設、ガスプラントなどで、点検記録・作業指示・写真撮影といった目的で防爆タブレット・スマホの活用が求められるのが、このZone1と21のエリアです。
Zone2と22
Zone2と22は、通常時はガスや蒸気または粉じんが発生しないものの、設備の故障や誤操作といった異常時にのみ、短時間だけ放出される可能性がある区域です。Zone0や1、20、21に比べると危険度は下がりますが、引火のリスクがゼロではないため、持ち込む端末には防爆対策が必須です。Zone2や22対応のタブレット・スマホは、Zone1や21対応モデルに比べて構造が比較的シンプルで軽量・薄型のモデルも多く、現場作業員の負担を抑えながら安全基準を満たす選択肢として広く活用されています。導入コストも抑えやすいため、対象エリアがZone2や22に限定される現場では、まず検討したい防爆等級と言えるでしょう。
使用場所に対応している防爆構造の製品を選ぶ
可燃性物質の濃度によって適した防爆構造を有する、防爆スマホや防爆タブレットを選びましょう。
なお同じ防爆構造であっても、整合指針と構造規格で使用可能な危険場所や記号が異なることがあり、事前にどちらの規格であるのか確認する必要があります。製品の製造元・販売元に仕様書もしくは防爆構造電気機械器具に係る型式検定の合格証の写しをもらい、記載の記号によって詳細を確認してください。
危険場所と防爆構造の対応表は以下の通りです。
ガス蒸気危険場所の一覧
表は左右にスクロールできます
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| 危険場所の分類 | 整合指針 | 構造規格 |
|---|---|---|
| 特別危険箇所(0種場所、Zone0) | 耐圧防爆構造(da) 本質安全防爆構造(ia) 樹脂充填防爆構造(ma) 特殊防爆構造(sa) |
本質安全防爆構造(ia) 樹脂充填防爆構造(ma) 特殊防爆構造(s) |
| 第一類危険箇所(1種場所、Zone1) | 耐圧防爆構造(d,da,db) 内圧防爆構造(pv,px,py) 安全増防爆構造(e,eb) 油入防爆構造(o,ob) 本質安全防爆構造(ia,ib) 樹脂充填防爆構造(ma,mb) 特殊防爆構造(sa,sb) |
耐圧防爆構造(d) 内圧防爆構造(f) 安全増防爆構造(e) 油入防爆構造(o) 本質安全防爆構造(ia,ib) 樹脂充填防爆構造(ma,mb) 特殊防爆構造(s) |
| 第二類危険箇所(2種場所、Zone2) | 耐圧防爆構造(d,da,db,dc) 内圧防爆構造(pv,px,py,pz) 安全増防爆構造(e,eb,ec) 油入防爆構造(o,ob,oc) 本質安全防爆構造(ia,ib,ic) 樹脂充填防爆構造(ma,mb,mc) 非点火防爆構造(nA,nC,nR) 特殊防爆構造(sa,sb,sc) |
耐圧防爆構造(d) 内圧防爆構造(f) 安全増防爆構造(e) 油入防爆構造(o) 本質安全防爆構造(ia,ib) 樹脂充填防爆構造(ma,mb) 非点火防爆構造(n) 特殊防爆構造(s) |
粉じん危険場所の一覧
| 防爆構造(整合指針) | 整合指針の記号 | 対象となる危険場所 |
|---|---|---|
| 容器による粉じん防爆構造 | ta | ゾーン20 ゾーン21 ゾーン22 |
| tb | ゾーン21 ゾーン22 |
|
| tc | ゾーン22 |
| 防爆構造(構造規格) | 対象となる粉じん |
|---|---|
| 粉じん防爆普通防じん構造(DP) | 可燃性粉じん |
| 粉じん防爆特殊防じん構造(SDP) | 可燃性粉じん 爆発性粉じん |
使用場所に存在する可燃性物質に対応している製品を選ぶ
防爆スマホや防爆タブレットを導入する際は、防爆構造の種類の他に、危険場所に存在する可燃性物質の種類にも対応している製品を選びましょう。なお、整合指針と構造規格でチェックする内容が異なります。
防爆機器の性能は、前述した製品の仕様書や防爆構造電気機械器具に係る型式検定の合格証の写しに記された記号によって確認できます。
整合指針の場合
整合指針の場合は以下の要素を確認し、該当の危険場所に適した防爆スマホ・タブレットを選びましょう。
- 型式検定合格証や銘板における実際の表示例
-
- 整合指針(ガス・蒸気)の表示例:
Ex db IIC T4 Gb (防爆構造:耐圧db / グループ記号:IIC / 温度等級:T4) - 整合指針(粉じん)の表示例:
Ex tb IIIC T130℃ Db (防爆構造:容器防爆tb / グループ記号:IIIC / 最高表面温度:T130℃)
- 整合指針(ガス・蒸気)の表示例:
※頭についている『Ex』は、防爆適合品であることを示す国際共通のマークです
ガス蒸気危険場所の場合
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 防爆構造 | 着火を防ぐための機器の構造や方式(ステップ2に記載) |
| グループ記号 | 電子機器を使用する場所に存在する可燃性物質の分類 |
| 温度等級 | 該当の電子機器の最高表面温度 |
グループ記号と温度等級ごとの代表的な可燃性ガスの種類は以下の通りです。
表は左右にスクロールできます
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| グループ記号 | 温度等級 T1 | 温度等級 T2 | 温度等級 T3 | 温度等級 T4 | 温度等級 T5 | 温度等級 T6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| グループ記号 ⅡA | アセトン アンモニア エタン 酢酸 トルエン ベンゼン メタン |
酢酸エチル ブタン プロパン 無水酢酸 メタノール |
ヘキサン | アセトアルデヒド | - | - |
| グループ記号 ⅡB | 一酸化炭素 | エタノール エチレン エチレンオキシド |
- | ジエチルエーテル | - | - |
| グループ記号 ⅡC | 水素 | アセチレン | - | - | - | 二硫化炭素 |
粉じん危険場所の場合
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 防爆構造 | 着火を防ぐための機器の構造や方式(ステップ2に記載) |
| グループ記号 | 電子機器を使用する場所に存在する可燃性物質の分類 |
| 最高表面温度 | 該当の電子機器の最高表面温度 |
グループ記号ごとの代表的な粉じんの種類と最高表面温度は以下の通りです。
| グループ記号 | 対象となる粉じん | 具体例 |
|---|---|---|
| ⅢA | 可燃性飛散物 | 綿くず、木材繊維など |
| ⅢB | 非導電性粉じん | 小麦粉、樹脂粉末、砂糖など |
| ⅢC | 導電性粉じん | アルミニウム粉、鉄粉、カーボンブラックなど |
最高表面温度は、ガスの温度等級(T1〜T6)のような記号表記とは異なり、粉じんの場合は「T130℃」のように機器が到達する表面温度の上限が具体的な数値で直接表記されます。
構造規格の場合
構造規格の場合は以下の要素を確認し、該当の危険場所に適した防爆スマホ・タブレットを選びましょう。
- 型式検定合格証や銘板における実際の表示例
-
- 構造規格(ガス・蒸気)の表示例:
d2G4 (防爆構造:耐圧 d / 爆発等級:2 / 発火度:G4) - 構造規格(粉じん)の表示例:
SDP-11 (または DP-12) (防爆構造:特殊粉じん SDP / 発火度:11)
- 構造規格(ガス・蒸気)の表示例:
ガス蒸気危険場所の場合
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 防爆構造 | 着火を防ぐための機器の構造や方式(ステップ2に記載) |
| 爆発等級 | 外部の可燃性物質へ点火しない容器の隙間の最大サイズ |
| 発火度 | 可燃性のガスや蒸気が自然発火する温度 |
爆発等級と発火度ごとの代表的な可燃性ガスの種類は以下の通りです。
表は左右にスクロールできます
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| 爆発等級 | 発火度 G1 | 発火度 G2 | 発火度 G3 | 発火度 G4 | 発火度 G5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 爆発等級1 | アセトン アンモニア 一酸化炭素 エタン 酢酸 トルエン ベンゼン メタン |
エタノール 酢酸イソぺンチル 酢酸エチル 1-ブタノール ブタン プロパン 無水酢酸 メタノール |
ガソリン ヘキサン |
アセトアルデヒド ジエチルエーテル |
- |
| 爆発等級2 | 石炭ガス | エチレン エチレンオキシド |
- | - | - |
| 爆発等級3 | 水性ガス 水素 |
アセチレン | - | - | 二硫化炭素 |
粉じん危険場所の場合
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 防爆構造 | 着火を防ぐための機器の構造や方式(ステップ2に記載) |
| 発火度 | 可燃性の粉じんが自然発火する(着火する)温度 |
発火度と代表的な粉じんの種類は以下の通りです。
| 発火度 | 粉じんの発火点(発火温度) | 代表的な粉じんの例 |
|---|---|---|
| 11 | 270℃ を超えるもの | 小麦粉、とうもろこし、砂糖、樹脂粉末(ポリエチレン等)、亜鉛、チタン、カーボンブラックなど |
| 12 | 200℃ を超え 270℃ 以下のもの | ココア、米ぬか、鉄粉、石炭など |
| 13 | 150℃ を超え 200℃ 以下のもの | 硫黄など |
防爆構造や表示の見方について、詳しくは以下も参考にしてください。
手袋など実際の作業時に画面操作が問題ないか確認する
現場の作業員は、安全のために厚手の手袋を着用していることもあるでしょう。手袋着用時や画面に水滴がついた状態でも操作できる「高感度タッチパネル」を採用した製品を選ぶ、もしくは、手袋をタッチパネル対応のものに変更する等、実際の使用時に問題なく操作できるかを確認しましょう。
確認項目が多く、自社だけで最適な一台を絞り込むのは難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。カナデンでは、防爆タブレットの選定に関するご相談や、複数メーカーの防爆製品からの選定、スモールスタートでの導入プランのご相談も可能です。判断に迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。
※現状やお悩み、質問等お気軽にご記入ください。
おすすめの防爆スマホ・防爆タブレット3選
おすすめの防爆スマホ・防爆タブレットを3つご紹介します。自社の危険場所に適した製品かどうか確認し、ぜひ導入をご検討ください。
防爆デジタル通信端末『IS330.1』
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防爆デジタル通信端末『IS330.1』は、第一類危険箇所(1種場所、Zone1)と第二類危険箇所(2種場所、Zone2)、Zone21と22で使用できる防爆スマホです。整合指針の認証を受けています。
OSはAndroid10で、306gという軽さが特長の一つ。危険場所で作業する際に携帯していても、あまり負担に感じません。タッチスクリーンと物理ボタンの両方を持っているため、操作もしやすいでしょう。また専用のドライバーを使用すれば、ユーザー側でバッテリーの交換が可能です。予備のバッテリーを充電しておけば、長時間使用することができます。
防爆エリア(Zone2)対応スマートフォン『LANEX®-Phoneシリーズ』

防爆エリア(Zone2)対応スマートフォン『LANEX®-Phoneシリーズ』は、第二類危険箇所(2種場所、Zone2)で使用できる防爆スマホで、整合指針の認証を受けています。
OSはiOSで、iPhone端末の防爆スマホケースです。キャリア回線を利用した通話用途はもちろん、工場内に設置したWi-Fiなどに接続することで、現場に居ながら無線LAN端末としても使用できます。またiPhoneならではの安定したカメラ性能も特長の一つです。
防爆エリア(Zone2)対応タブレット『LANEX®-Tabletシリーズ』(水素防爆対応)

防爆エリア(Zone2)対応タブレット『LANEX®-Tabletシリーズ』は、Apple製iPad miniを搭載した防爆エリアZone2対応(水素防爆対応)のタブレットケース※です。
キャリア回線を利用した通話用途のほか、プラント内に構築した無線LANシステムに接続する事で現場にいながら無線LAN端末として様々な用途に活用できます。社内ネットワークへのアクセス時に最適なセキュリティソリューションもご用意しております。
タブレットに搭載されたカメラを使用し、防爆エリア内でも快適に作業していただけます。
※ iPadは基本的にお客様ご提供となります
防爆スマホ・タブレットを現場に導入するメリットは?
| メリットの分類 | 具体的な効果 |
|---|---|
| 業務効率化 | 紙の帳票への記入やPCへの転記作業を削減できる |
| 情報共有の迅速化 | 現場のデータをリアルタイムでシステムに反映できる |
| 状況把握の精度向上 | カメラやビデオ通話で現地の映像を本部に共有できる |
メリット1:点検帳票をデジタル化し入力の手間を省ける
防爆スマホ・防爆タブレットの導入で、現場に持ち込んでいたバインダーや紙の点検表を削減できます。これまでは、現場で紙に書き込んだ数値を、後から事務所のパソコンでエクセルに入力し直す二度手間が発生することも珍しくなかったでしょう。スマホやタブレットを活用すれば現場で直接システムに入力できるため、転記ミスを防ぎつつ作業時間の短縮につながるはずです。従業員は本来の保守や点検作業に集中できる環境が整うでしょう。
メリット2:現場からリアルタイムで情報を共有できる
ネットワーク通信に対応した防爆スマホ・タブレットを使えば、現場と事務所の間でタイムラグの少ない情報共有が実現します。異常値を発見した際、これまでは一度事務所に戻って報告する必要がありましたが、スマホやタブレットがあればその場でシステムにアラートを上げられます。トラブルへの初動対応が早まり、被害の拡大を防ぎやすくなるでしょう。現場の状況が常に可視化される点は、管理者にとっても大きな安心材料と言えるはずです。
メリット3:カメラで遠隔から現場の状況を把握できる
多くの防爆スマホ・防爆タブレットにはカメラが搭載されており、言葉や文字では伝わりにくい現場の状況を映像で共有できます。設備のサビや液漏れなどを写真に撮って報告書に添付したり、ビデオ通話をつないで熟練の技術者から遠隔で指示を仰いだりすることも可能です。経験の浅い作業員でも適切な対応を取りやすくなるでしょう。映像を活用したコミュニケーションは、現場の課題解決スピードを大きく引き上げる効果が期待できます。
防爆スマホ・タブレットを現場に導入する際の注意点
防爆タブレットには多くの利点がある一方で、導入にあたって考慮したい点も存在します。導入前に確認しておきましょう。
一般的なスマホ・タブレットと比較して導入コストが高い
防爆スマホ・タブレットは、開発段階での厳格なテストや、防爆認証(TIISなど)を取得するための費用が製品価格に反映されていることが多いため、一台あたりの価格が一般的なスマホやタブレットの数倍にのぼるケースも存在します。初期費用だけを見ると、導入のハードルが高いと感じる担当者も多いでしょう。とはいえ、紙の転記作業の削減やトラブルの未然防止によるコスト削減効果を踏まえると、中長期的には投資対効果が見合うケースも多いでしょう。
端末の重量が重く持ち運びの負担が増えやすい
防爆タブレットは、落下時の衝撃や外部からの圧力に耐えるため、多くの場合、分厚く頑丈な作りになっています。一般の端末と比べて重量があり、片手で長時間持ち続けると疲労を感じやすくなります。現場の作業員から「重くて使いにくい」という不満が出る可能性を念頭に置いておきましょう。課題を解決するためには、首や肩から掛けられる専用のストラップを用意したり、必要なときだけ取り出せるホルダーを導入したりする工夫が求められます。
バッテリーの充電や交換は危険場所で行ってはいけない
防爆タブレットの充電端子を接続したり、バッテリーを取り外したりする行為は、火花を発生させるリスクがあるため危険場所では厳禁です。たとえ防爆タブレットであっても、メーカーの取扱説明書で認められた条件下を除き、原則として安全が確認された非危険エリア(事務所や専用の控室など)で行う必要があります。作業途中でのバッテリー切れを防ぐため、シフト開始前のフル充電を徹底するなどの運用設計がおすすめです。マニュアルを作成し、現場の作業員全員に充電ルールを教育しましょう。
防爆認証を受けた周辺機器やアクセサリのみを使用する
防爆タブレットにバーコードリーダーやヘッドセットを接続して使いたい場合、それらの周辺機器も防爆認証を受けている必要があります。タブレット本体が防爆仕様でも、接続された非防爆のケーブルやイヤホンから着火してしまうおそれがあります。市販の安いアクセサリを勝手に接続するのは、非常に危険な行為です。拡張機能を利用する際は、必ずタブレットのメーカーが指定する防爆認証範囲に含まれるオプション品を使用するよう徹底しましょう。
導入コストや運用ルールを踏まえて、自社に合う防爆タブレットを具体的に選びたい方へ。カナデンでは、防爆タブレットや防爆スマホの選定に関する詳細説明が可能なほか、自社の現場環境に合わせた最適な防爆タブレットのご提案が可能です。現場のDX推進を検討中の方は、まずはカナデンへご相談ください。
※現状やお悩み、質問等お気軽にご記入ください。
よくある質問
防爆スマホ・防爆タブレットとは?一般のスマホ・タブレットとどう違う?
防爆タブレットとは、可燃性のガスや粉じんが存在する環境でも、爆発事故の引き金にならないように設計された特殊な情報端末のことです。通常、電子機器は内部で小さな火花が発生したり、表面が高温になったりする性質を持っているため、防爆エリア(危険場所)に持ち込むと大事故につながるおそれがあります。そのため、専用の防爆構造を持った端末の利用が求められます。
防爆タブレットの大きな特徴の一つは、内部の電気回路がショートしても外部のガスに引火しないような安全構造を採用している点です。具体的には、本質安全防爆構造や耐圧防爆構造といった仕組みが取り入れられています。万が一端末を落下させて破損したとしても、爆発の着火源になるリスクを抑えられます。現場で働く従業員の命を守るためにも、この特殊な構造は大きな役割を果たしていると言えるでしょう。
どんな時に防爆スマホ・防爆タブレットを使うの?
引火性の高い物質を扱う現場では、防爆スマホ・防爆タブレットの導入が求められます。たとえば、化学プラントでの巡回点検や、製薬工場での製造記録の入力などが該当します。安全性を確保しつつ業務を記録するには、防爆機能を備えた端末が重要な役割を担うと言えるでしょう。
防爆エリアで一般のスマホ・タブレットを使ってはいけないの?
労働安全衛生法・消防法・高圧ガス保安法などの関連法令により、爆発の危険があるエリア(危険場所)での非防爆機器の使用は厳しく制限されていて、防爆機器を使用することが義務付けられています。一般のスマートフォンやタブレットを事業所の管理・許可なく持ち込む行為は、防爆規制違反にあたるだけでなく、取り返しのつかない事故を招くおそれもあるでしょう。過去には、危険場所において静電気火花や電子機器が発火源となった事故事例も報告されています。安全管理の観点からも、現場の入り口で一般端末の持ち込みを制限・管理するルールの徹底が求められます。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
- 防爆スマホ・防爆タブレットは、可燃性ガスや粉じんが存在する危険場所でも安全に使用できる専用端末
- 点検帳票のデジタル化やリアルタイム情報共有、映像による遠隔対応など、現場の業務効率化に貢献する
- 危険場所はZone0,1,2,20,21,22に分類され、区分に応じた防爆構造の製品を選ぶ必要がある
- 日本国内では「整合指針」または「構造規格」の認証取得が必須で、可燃性物質やOS・操作性も要確認
- 導入コストや重量、充電・周辺機器の制約など、運用面の注意点を踏まえた体制づくりが定着の鍵
自社の現場環境に合った防爆スマホや防爆タブレットを選定し、安全性と生産性を両立するDX推進に踏み出しましょう。
とはいえ、防爆スマホ・タブレットは製品選定時に確認すべき点が多く、「自社の現場にどの製品が適しているのか」「何から検討を始めればよいのか」と迷う場面も少なくないのではないでしょうか。
カナデンは、複数メーカーの製品を横断的に比較しながら、現場環境や作業内容に合った防爆スマホ・防爆タブレットの選定・ご提案ができます。「やりたいことは決まっているが、どこに相談すればよいかわからない」という段階でも問題ありません。面談や現場のウォークスルーを通じて、危険場所の区分整理から機器選定まで、まずはお気軽にご相談ください。
※現状やお悩み、質問等お気軽にご記入ください。
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