2026年夏に向けた熱中症対策!改正労働安全衛生規則の義務化と現場での具体的な対応方法
2026年2月20日
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2月も半ばを過ぎ、少しずつ春の気配を感じる季節となりましたが、現場の安全管理においては「夏への備え」を始めるべき時期でもあります。
特に昨年、令和7年(2025年)6月1日に施行された「改正労働安全衛生規則」により、職場における熱中症対策が大幅に強化されました。本日は、義務化された内容の振り返りと、これからの季節に備えて現場で実施すべき具体的なアクションについて、最新の情報をもとに解説いたします。
なぜ今、熱中症対策が強化されたのか?現場の深刻な現状
近年の夏季における気温上昇は著しく、職場での熱中症による死傷者数は高い水準で推移しています。厚生労働省の調査によると、職場における熱中症の死傷者数は、休業4日以上の事例を含めると年間1,000人前後となっており、死亡災害も毎年30人レベルで発生しています。
ここで注目すべきは、熱中症の恐ろしさです。熱中症は他の災害と比較して、死亡災害に至る割合が約5倍から6倍と非常に高いことがわかっています。さらに、死亡者の約7割が屋外作業中に発生しており、気候変動の影響によって今後もリスクが増加することが懸念されています。
死亡災害の事例を分析すると、そのほとんどが「初期症状の放置・対応の遅れ」によるものです。具体的には、重篤な状態で発見されたケースが圧倒的に多く、異常時に適切な医療機関への搬送が行われなかったことも要因として挙げられています。こうした背景から、現場で「見つける」「判断する」「対処する」という一連の動作を確実に行うための法整備が進められました。
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事業者に義務付けられた2つの大きな柱
今回の改正により、WBGT値(暑さ指数)が28度以上、または気温が31度以上の環境下で、連続1時間以上、あるいは1日4時間を超えて行われる作業を対象に、事業者は以下の対応が義務付けられました。
1.報告体制の整備と周知
熱中症の自覚症状がある作業者や、周囲で異変を感じた者が、すぐに現場管理者などへ報告できる体制を整えなければなりません。単に「報告してください」と伝えるだけでなく、誰にどのように連絡するかを明確にし、関係するすべての作業者に周知する必要があります。
現場巡視を強化することはもちろん、二人一組で体調を確認し合う「バディ制」の導入や、ウェアラブルデバイスなどの最新技術を活用して、作業者の体調を客観的に把握する努力も求められています。
2.緊急時の措置手順の作成と周知
万が一、熱中症の疑いがある作業者を把握した場合に、迅速かつ的確に判断・対応できるよう、あらかじめ以下の手順を作成しておく必要があります。
- 事業場における緊急連絡網の作成
- 緊急搬送先となる医療機関の連絡先や所在地の特定
- 作業離脱、身体冷却、医療機関への搬送といった具体的な実施手順
これらをマニュアル化し、現場の目立つ場所に掲示するなどの方法で、作業者がいつでも確認できる状態にしておくことが重要です。
重篤化を防ぐための具体的なアクション
熱中症は、早期発見と適切な応急処置が命を救う鍵となります。現場で徹底すべき対応のポイントを整理いたしました。
「いつもと違う」を見逃さない
熱中症が疑われるサインは、身体の不調だけではありません。「返事がおかしい」「ぼーっとしている」「ふらついている」といった様子が見られたら、迷わず異常として取り扱うことが適当です。 もし判断に迷う場合は、救急安心センター(#7119)などを活用し、専門家の指示を仰ぐようにいたしましょう。
迅速な身体冷却と見守り
異常を確認した際は、即座に作業を中断させて涼しい場所へ避難させ、衣服を脱がせて全身を急速冷却いたします。ここで大切なのは、医療機関へ搬送するまでの間や経過観察中、決してその人を「一人にしない」ことです。回復したと思われても、その後急変するケースがあるため、常に誰かが付き添い、連絡体制を維持しなければなりません。
早期の対策準備で現場の安全を守る
改正労働安全衛生規則の施行により、熱中症対策は「努力義務」から「実施すべき義務」へとフェーズが変わりました。本格的な暑さが始まる前に、社内の規定や現場のフローを見直しておくことが、従業員の皆様の安全を守ることにつながります。
弊社では、現場の環境改善に貢献するさまざまな製品をご提案しております。
「まだ2月だから」と安心せず、今から体制を整えておくことで、安心して夏を迎えられる現場づくりを推進しましょう。熱中症対策に関する設備の導入や、最適な製品の選定については、ぜひ弊社までご相談ください。
2026年の夏も、すべての現場が安全で健康的に稼働できるよう、早めの準備を心がけていきましょう。
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※出典:厚生労働省「令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58389.html
※出典:厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)」https://jsite.mhlw.go.jp/toyama-roudoukyoku/news_topics/oshirase/0706nechushokyoka.html







