製造現場の「はさまれ・巻き込まれ」リスクを軽減!危険エリア隔離・監視システム5選

製造業における労働災害の中でも、重篤な負傷につながるおそれがあるのが、機械による「はさまれ・巻き込まれ災害」です。特に、清掃や点検、トラブル対応などの非定常作業では、機械の停止やエネルギー遮断が不十分なまま危険区域に立ち入ることで、重大な災害につながる可能性があります。
作業手順やルールの整備、作業者への注意喚起だけでは、ヒューマンエラーに依存した対策となり、限界があります。重要なのは、人と危険源を物理的に隔離し、危険区域への接近・侵入を検知した場合には、必要な安全停止機能を確実に作動させることです。
事故リスクを軽減する!機械安全の基本となる「4つのステップ」
機械によるはさまれ・巻き込まれ事故を防ぐためには、「人が気をつける」ことから「システムが人を守る」ことへ発想を転換する必要があります。現場の安全を構築するための具体的な4つの対策ステップを解説します。
ステップ1:危険エリアに入れない(隔離)
最も確実な対策は、人と機械の作業空間を物理的に分けることです。安全柵(フェンス)▼や固定ガードを設置し、稼働中のロボットや加工機などの危険源に人が物理的に触れられない環境を構築します。
ステップ2:扉が開いたら機械を止める(停止)
段取り替え、清掃、点検、メンテナンスなどで安全柵の扉を開ける際、機械が動いたままだと非常に危険です。そこで、扉にインターロック装置(安全スイッチ▼など)を設け、扉が開いた状態では機械が危険な動作を開始・継続できないようにします。
ステップ3:安全信号を確実に処理する(制御)
安全スイッチや非常停止ボタンからの「止まれ」という信号を、機械のモーターに確実に伝えるための頭脳が「安全リレーモジュール▼」や「安全PLC」です。万が一配線が断線したり、部品が故障したりした場合でも、安全側に働く(機械を止める)ように設計されています。
ステップ4:開放エリアへの侵入を検知・監視する(監視)
搬入口など、固定式ガードだけでは完全に覆えない場所には、ライトカーテン、レーザスキャナ▼、測域センサ▼などの安全防護装置を使用します。
侵入を検知した場合は、安全制御システムを通じて機械の危険な動作を停止させます。装置の設置位置は、センサーや制御回路の応答時間、機械の停止時間、人体の接近速度を考慮した安全距離に設定する必要があります。
製造現場の「はさまれ・巻き込まれ」対策システム5選
ここからは、前述の4つのステップを実現し、製造現場の安全を強固にする具体的なシステムや機器を5つ厳選してご紹介します。
防護柵『プロフェンス』

- 対策ステップ:ステップ1(隔離)
- 特徴:人やモノの安全を守る高い強度と施工性を両立した屋内用防護柵です。JIS/ISO規格に則した設計で、よじ登りにくい網目構造を採用。支柱は黄色、パネルは黒色など視認性も高く、産業用ロボットやマテハン機器の動作エリアと作業エリアの区画に最適です。
安全スイッチ『HS5L/HS1T/HS5E-K』
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- 対策ステップ:ステップ2(停止)
- 特徴:扉の開閉を検知し機械を止める安全スイッチです。小形扉用のHS5L形、大型設備に適したロック強度5000NのHS1T形、防爆環境にも対応する鍵付のHS5E-K形など、豊富なラインアップで扉が開いたら機械を確実に停止させます。
安全リレーモジュール『HR5S/HR6S』
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- 対策ステップ:ステップ3(制御)
- 特徴:低リスク機械に最適なカテゴリ2対応の「HR5S形」と、高度な診断機能で安全システム全体の予知保全に貢献する「HR6S形」。コンパクト設計と高いメンテナンス性で安全信号を確実に処理します。
3D測域センサ『UCT-10LCN』
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- 対策ステップ:ステップ4(監視・検知)
- 特徴:厚さわずか20mmの超薄型設計で、狭小部にも取り付け可能な3Dセンサです。水平100度、垂直6度の範囲を3レイヤでスキャニングし、Bluetoothによる無線でのエリア設定機能も備えています。ドアの巻き込み・挟み込み防止のための安全検知に威力を発揮します。
セーフティレーザスキャナ『SE2L形』
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- 対策ステップ:ステップ4(監視・検知)
- 特徴:長さ5m、角度270度を1台で防護。2つの危険区域を別々に監視する「デュアルプロテクション機能」を備え、ライトカーテン2台分の役割を1台でこなすことができます。ロボットを使う大形設備や長く続くコンベアラインなど幅広いシーンにご利用いただけます。
【番外編】設備の異常を録画・遠隔報知するAIカメラ
安全対策をさらに強化し、トラブル発生時の原因究明や生産性向上にも寄与する連携システムをご紹介します。
屋内小型AIカメラ『i-PRO mini パトライト専用モデル PT-MZ-PJ01740101』
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- 特徴:幅広いPLCメーカーやOPC UAに対応し、ラダープログラムの変更が不要。異常発生時には自動で録画を開始し、ネットワーク制御信号灯と連携して光と音で異常を遠隔に報知します。チョコ停の原因究明やヒヤリハットの改善検討に貢献します。
現場に合わせた「安全対策アイテムの選び方」と最適なソリューション提案
「うちの現場にはどれを選べばいいか分からない…」
そんなお悩みはありませんか?
現場のレイアウトや作業員の年齢層、取り扱う機器によって、効果的な安全対策はまったく異なります。カナデンでは、単なる製品の販売にとどまらず、お客様の現場が抱える固有の課題を丁寧にヒアリングし、ハードウェア(保護具)とソフトウェア(IoT)を組み合わせた最適なトータルソリューションをご提案いたします。
カナデンのソリューション提案サポート
- 現場の潜在的なリスクと課題の洗い出し
- 複数メーカーのラインアップから最適な機器の比較・選定
- 既存システム(PLCや社内ネットワーク等)との連携プラン構築
安全対策の導入費用を抑える「補助金・助成金」活用サポート
「安全対策は進めたいけれど、導入費用がネックで踏み切れない…」
というご相談も数多くいただきます。
機械の「はさまれ・巻き込まれ」を防ぐための安全機器(防護柵、セーフティレーザスキャナ、安全スイッチなど)や、異常監視用AIカメラの導入は、労働災害の防止や生産性向上に直結します。そのため、国や自治体が実施している各種補助金・助成金(労働環境の改善や、高年齢労働者の安全確保を目的とした支援制度など)を活用できるケースが多くあります。予算面でお悩みの方も、まずは一度ご相談ください。
カナデンの補助金活用サポート
- 補助金対象となる安全対策機器のご案内
- 自社の事業規模や状況に合った補助金制度の情報提供
- スムーズな導入に向けた費用対効果のシミュレーション
よくある質問(Q&A)
- Q. 既存の生産ラインに安全柵やセンサーを後付けすることは可能ですか?
- A. はい、可能です。モジュール式の防護柵や薄型の測域センサーなど、大規模な設備改造を伴わずに後付けできる製品が多くラインアップされています。現場のレイアウトに応じた最適な組み合わせをご提案します。
- Q. 防爆エリアで使える安全対策機器はありますか?
- A. はい。化学工場など爆発性雰囲気が存在するエリアでも使用できるよう、本質安全防爆構造の認証を取得した安全スイッチ(HS5E-K形など)や各種センサーをご用意しております。
- Q. 「安全スイッチ」と「安全リレー」は両方必要ですか?
- A. 原則として両方を組み合わせて使用します。安全スイッチは「扉が開いたことを検知するセンサー」であり、安全リレーはその信号を受け取って「確実に機械の動力を遮断する制御装置」として機能するため、セットでの導入が不可欠です。
まとめ
製造現場の「はさまれ・巻き込まれ」事故は、運用ルールだけでは防ぎきれません。「隔離・停止・制御・検知」という機械安全の4つのステップに沿って、設備そのものを安全化することが重要です。
物理的なバリアである安全柵から、確実な制御を担う安全スイッチやリレーモジュール、そして測域センサやレーザスキャナまで、自社の現場に不足している対策を見極め、適切なシステムを導入しましょう。
カナデンでは、製造現場の危険エリアにおける事故防止と生産効率の維持を両立するソリューションをご提案しています。安全柵のレイアウトから制御システムの構築まで、まずはお気軽にご相談ください。
