蛍光灯からLEDへの交換時に知っておきたい注意点と工事の進め方を解説

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照明の交換

LED照明は蛍光灯と比べて消費電力が小さく、省エネにつながる照明器具として注目されています。一方で、蛍光灯からLEDへの交換に際して、どのように工事を行えばいいのか知りたいという事業者様も多いのではないでしょうか。

本記事では、蛍光灯からLEDへの交換が推奨されている理由や、工事を行う際に注意が必要なポイントについてわかりやすく解説しています。基本的な工事の進め方や工事手法別のメリット・デメリットもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

蛍光灯からLED照明への交換が推奨されている理由

蛍光灯からLED照明への交換は、あらゆる事業者に推奨されている事柄の1つです。なぜLED照明への交換が望ましいとされているのでしょうか。

エネルギーコストの増大

1つめの理由として、近年のエネルギーコストの増大が挙げられます。世界情勢の変化や再生可能エネルギー促進賦課金の値上げにより、電気代削減の必要性が高まっているのが実情です。

具体的には、2024年5月〜2025年4月は3.49円/kWhに対して、2025年5月〜2026年4月は3.98円/kWhと再生可能エネルギー促進賦課金が上昇していることがわかります。

LED照明は従来の蛍光灯と比べて消費電力が小さいことから、無理なく継続的にエネルギーコストを抑えられる照明器具といえます。電気代を削減し、利益率を高めるための取り組みとして、蛍光灯からLED照明への切り替えが推奨されているのです。

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環境負荷の軽減

環境負荷の軽減がいっそう重要性を増していることも大きな理由です。消費電力が約8Wの電球型LEDランプは、54Wの白熱電球と比較して約85%もの消費電力削減につながります。LED照明に変えることで、約4万時間(24時間365日点灯した場合、およそ4年半)あたり約692kgのCO2削減効果がもたらされるのです。

温室効果ガスの削減は、国全体で達成を目指していくべき重要な目標となっています。環境負荷軽減につながる取り組みを実施し、事業者としての社会的責任を果たしていくためにも、LED照明の導入は積極的に検討していく必要のある対応策といえるでしょう。

蛍光灯の生産終了(2027年問題)

蛍光灯からLED照明への交換が推奨される背景には、蛍光灯の生産終了が予定されているという事情も深く関わっています。「水銀に関する水俣条約」が定める製造・輸出入廃止の対象品目に、一般照明用の蛍光ランプが追加されました。これに伴い、一般照明用の蛍光ランプは段階的に製造が縮小され、2027年末までに生産中止が予定されています。

近い将来、蛍光灯の交換が必要になった際に新品の在庫が不足し、入手困難になることも想定されます。早期にLED照明への切り替えを検討しておくのが得策でしょう。

蛍光灯からLEDへの交換時に注意が必要なポイント

蛍光灯からLED照明への切り替えは、単純に「既存の蛍光灯をLED照明に交換すればよい」というものではありません。交換時に注意が必要なポイントを押さえておきましょう。

既存の照明器具を流用できない場合がある

第一に、既存の照明器具をそのままLED照明を取り付ける器具として流用できない可能性があります。蛍光灯を取り付けて使用する照明器具には、安定器と呼ばれる機器が使われているケースが少なくありません。安定器とは、蛍光灯や水銀灯などの放電ランプを安定的に点灯させるための電気装置のことです。LED照明として引き続き利用する場合、安定器のバイパス工事を行う必要があります。

バイパス工事を行わないままLED照明を取り付けると、十分な節電効果が得られなかったり、発熱・発火が起きたりするおそれがあります。まずは既存の照明器具がどのような方式になっているか確認しておくことが重要です。

交換には資格が必要な場合がある

現在使用している照明器具の点灯方式がラピッドスタート形やインバータ形の場合、LED照明への交換には電気工事が必要です。こうした工事は電気工事士の資格保有者が実施するよう法律で義務づけられているため、必ず有資格者が対処しなければなりません。

古い蛍光灯から新品の蛍光灯に交換する際には特別な資格を必要しないことから、LED照明も同じ感覚で交換できると捉えてしまいがちです。しかし、照明器具の方式によっては資格が必要になるという点を押さえておく必要があるでしょう。

電気部品がすでに劣化している可能性がある

長期間使用してきた照明器具は、部品の劣化等が生じている可能性があります。蛍光灯照明器具の耐用年限は一般的に約15年です。これまで使用してきた器具にLEDランプを設置しても、器具自体の寿命が延びることはありません。長期使用した器具は内部の部品劣化が進んでおり、LEDランプの異常発熱や発火の原因となるため、10年以上の使用歴がある場合は器具ごとLED照明に交換することを強く推奨します。現在の状況がわからない場合は、お気軽にお問い合わせください。

蛍光灯からLEDへの交換工事の種類

蛍光灯からLEDへの切り替えには、大きく分けて2通りの工事方法があります。

1つめは、既存の照明器具をLED対応の照明器具へと丸ごと交換する方法です。現在使用している照明器具の撤去作業と、新たな照明器具の取付作業を行うことになります。

2つめは、既存の照明器具を引き続き使用する方法です。単に蛍光灯をLEDに交換するのではなく、配線工事等を行う必要があります。

工事方法別のメリット・デメリット

メリットとデメリットの看板

「LED照明へ丸ごと交換する」「既存の照明器具を引き続き使用する」の2通りの工事方法について、それぞれメリット・デメリットを見ていきましょう。

LED照明へ丸ごと交換する場合

LED照明に丸ごと交換する場合、照明器具そのものが新品になるため、長期間にわたって安心して使用できる点がメリットです。LEDの高い省エネ効果を十分に享受でき、部品の劣化等による事故や不具合が生じるリスクも抑えられます。

一方で、まとまった初期費用がかかる点はデメリットといえます。LED照明器具本体のほか、交換工事費、取り外した蛍光灯照明器具本体の運搬と処分費用もかかることから、相応の予算が必要になるでしょう。また、交換する照明器具の数によっては工事期間がかかることも想定されます。

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既存の照明器具を引き続き使用する場合

既存の照明器具を引き続き使用する場合、照明器具を新たに購入する必要がありません。初期費用が抑えられ、比較的短い工期で交換作業を完了できるケースが多いでしょう。

ただし、電気部品の劣化による接触不良や不点灯といったトラブルが生じる可能性は否定できません。また、既存の照明器具に適合するLEDを選ぶ必要があるため、LEDの選択肢が限られることもデメリットの1つです。さらに、安定器を残した状態でLEDを使用し続けると、発熱や発火といったリスクが生じることも懸念されます。

蛍光灯からLEDに交換する工事の進め方

照明の交換

前述したように、蛍光灯からLED照明への交換工事には、照明器具の種類や設置方法によってさまざまな種類があります。ここでは、「LED照明へ丸ごと交換する場合」の代表的な交換工事の1つである「バイパス工事」の進め方を見ていきましょう。

1. 既存の蛍光灯を撤去

はじめに、LEDに交換する予定の照明器具に取り付けられている蛍光灯を取り外し、照明器具の点灯方式や電気部品等の劣化の度合いを診断します。現在の照明器具を引き続き使用するのが難しいようであれば、照明器具ごと交換するほうが良い場合もあるでしょう。専門知識を備えた電気工事士の見解にもとづいて判断することをおすすめします。

2. 安定器の配線を切断

安定器が設置されている照明器具を引き続き使用する場合は、安定器を撤去する工程が必要になります。撤去した安定器に接続されていた配線を切断し、不要な電流が流れないようにする工事が必要です。この工事が適切に行われていないと、LED設置後に発熱や発火といった事故につながるおそれがあります。

3. バイパス工事の実施

次に、バイパス工事を実施します。バイパス工事とは、従来は安定器に接続されていた配線を切断し、LED照明に直接電流が流れるようにする工事のことです。バイパス工事を行うには電気工事士の資格が必須のため、無資格で施工すると法律違反となる点に注意してください。

4. LED照明の取り付け

LEDを照明器具に設置し、点灯テストを実施します。正常に点灯することが確認できれば工事は完了です。

カナデンでは、本記事で紹介したバイパス工事を含め、ご状況に応じて最適な工事の進め方を提案しています。蛍光灯からLEDへの切り替えをご検討中の事業者様は、ぜひお問い合わせください。

補助金・助成金の活用も検討しよう

蛍光灯からLEDへの交換には、新たな照明器具の購入や工事に伴うコストが発生します。照明器具の数によっては、交換のためにまとまった資金が必要になるケースもあるでしょう。

こうしたコスト面の負担を軽減するための対策として、補助金・助成金の活用が挙げられます。国や地方自治体が管轄する補助金・助成金の中には、LED照明を含む省エネ施策を対象としているものもあるからです。蛍光灯からLEDへの交換に要する費用の一部を、こうした補助金・助成金でまかなえる可能性があります。

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おすすめのLED照明関連商品

蛍光灯からLEDへの交換を検討している事業者様に、おすすめのLED照明関連商品をご紹介します。

配線工事不要のLED照明『EZSWITCH(イージースイッチ)』

蛍光灯からLEDへと、配線工事不要で交換可能な照明です。既存の照明器具がグロー方式、ラピッド方式、インバータ方式、AC電源直結方式のいずれの場合も対応できます。配線工事の必要がないため、テナントビルにおいても工事許可申請や原状回復工事は不要です。既存の照明器具が故障した際には、配線工事を行ってAC電源を直結すれば、引き続き照明器具として使用できます。LED照明への切り替えをできるだけ簡潔に、コストを抑えて実施したい事業者様におすすめです。

防湿・密閉形LED灯器具『LCIP/LCBPシリーズ』

防湿・密閉形のLED照明です。複数の防湿形LED照明・密閉型LED照明のシリーズがワンモデルに統合されているため、選定の手間を省けます。『LCIPシリーズ』は、高スパン対応に加え標準15KV対応の耐雷サージ性能を搭載。豊富な明るさ・取り付けバリエーションの中から自社に合ったものを選べます。『LCBPシリーズ』は標準15VKの耐雷サージ性能のほか、フロストガラスを使用することで不快なまぶしさを軽減。太陽光に近い高演色対応も可能です。

防爆照明『LZIP/LZBPシリーズ』

LEDを採用した防爆照明のシリーズです。1台でガス蒸気防爆(Zone1・2)と粉じん防爆(Zone21・22)の両方に対応。設置場所に応じて照明器具を選定する手間を軽減できるワンモデル展開が特徴です。防爆製品にありがちな「重い」「大きい」といったイメージを覆す業界最軽量とコンパクトサイズにより、設置スペースの削減や施工作業の負担軽減に寄与します。防爆エリアにLED照明を導入したい事業者様におすすめです。

LED一体形建築化照明器具『SLIT』

ライティングダクトに工事不要で設置できるLED照明です。段調光機能を搭載しており、壁スイッチのON/OFFによる100%⇔70%出力の切り替えに対応。空間に合わせて選べる本体色2種類と、光色4タイプが提供されています。レイアウト変更にもフレキシブルに対応できるため、将来的にオフィスを改装する可能性のある事業者様にもおすすめです。

LED照明 高天井用ベースライト 『GTシリーズ』

工場や倉庫など、高照度が求められる場所への設置に適した高天井用ベースライトです。水銀ランプ700形×2器具相当~水銀ランプ250形器具相当まで、最大7つの明るさクラスをラインアップしています。特殊環境に対応した産業用の機種もラインアップされており、軒下や低温環境、塩害地域のほか、耐高温、耐油煙、耐振動といった性能が求められる場所にも設置可能です。一般的なLED照明器具の設置が難しい環境で使用したい事業者様にも適しています。

蛍光灯からLEDへの交換は専門業者にご相談ください

蛍光灯からLEDへの切り替えは、エネルギーコストの削減や環境負荷の軽減につながるほか、ちらつきの低減による作業環境の改善にもつながる取り組みです。蛍光灯は2027年末までに生産停止となる予定であることから、早期にLEDへの交換を検討しておく意義は十分にあるでしょう。

一方で、蛍光灯からLEDへの交換には専門知識が求められることに加え、作業内容によっては電気工事士の資格が必須です。LED照明の導入を検討している事業者様は、専門業者に相談することをおすすめします。カナデンでは、ご状況に合わせて工事の進め方をご提案しています。現在使用している照明器具の診断や、LEDへの交換工事に関するご相談については、ぜひカナデンへお問い合わせください。

カナデンでは、蛍光灯からLEDへの切り替えは、省エネ効果の向上だけでなく、ランニングコスト削減や環境配慮の観点からも重要な取り組みです。既存の照明器具の状態や設置環境により最適な工事方法は異なるため、事前の状況確認と専門家による判断が欠かせません。

工事方式の選定や補助金活用のご相談など、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

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