【令和8年度】省エネ補助金とは?支援制度の概要やメリット、申請方法について解説

公開日:2024.05.14 更新日:2026.03.27

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日本で省エネ法が制定されて以降、エネルギー効率は、企業や個人に関係なく国を挙げて取り組み、解決すべき課題となっています。

省エネに向けた取り組みを支える施策として政府が企業に対して行っている施策が、省エネ補助金です。企業は補助金を利用することで、省エネ設備の導入費用を抑えられます。そのためこれから導入を考えている企業は、制度の詳細や申請方法などについて、十分に理解しておくことが大切です。

この記事では省エネ補助金の概要やメリット、申請方法などについて分かりやすく解説します。ぜひ最後まで読んで、省エネ設備を導入する際の参考にしてください。

※2026年2月時点の情報です。

省エネ補助金とは

まずは省エネ補助金支援制度の概要や、制定された背景、申請方法などについて解説します。省エネ補助金に関する理解を深め、スムーズな申請を行いましょう。

省エネ補助金支援制度の概要

省エネ補助金とは、省エネ設備導入の支援を目的とし、補助金という形で国が費用の一部を支援する制度のことです。経済産業省や環境省などの公共機関が、企業に対して実施しています。省エネ補助金は返済不要で、省エネ設備導入に対する自己資金の不足分を補う用途で使えます。

支援の対象となるのは、制御機能付きLEDライトや高効率空調などの設備導入の他、既存設備の入れ替え、エネマネ機器の導入で発生する、設計費・設備費・工事費などの経費です。

省エネ補助金が制定された理由・背景

省エネ補助金が制定された主な背景には、1970年代に起きたオイルショックがあります。日本の高度成長期当時は化石燃料で支えられていたため、原油の供給制限と大幅な値上げが行われたことが、国内の産業に打撃を与えました。

オイルショックによるダメージを受けた経済産業省は、エネルギー資源を効率的に活用するための機関として、資源エネルギー庁を発足させました。その後1979年に制定されたのが、省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)です。そこから現代に至るまで、資源エネルギー庁は省エネ法に基づいて、改正を繰り返しつつ国内のエネルギー問題に取り組んでいます。

また1998年には温対法(地球温暖化対策推進法)の施行に伴い、経済産業省だけでなく環境省も、省エネ補助金を実施するようになりました。

省エネ補助金の申請方法

省エネ補助金の申請から施行までは、以下の手順で進めます。

  1. 補助金に関する情報の収集・申請の下準備をする
  2. 対象となる設備を選定する
  3. 複数業者に設備・工事費の見積もりを依頼する
  4. 申請書を作成して提出する
  5. 採択後に工事を開始する

場合によっては、申請書類を作成する際に説明会への参加や面接が必要だったり、書類収集準備などに時間がかかったりすることも考えられます。そのため遅くとも、設備導入の3カ月前には準備を始めておくのが理想的です。

なお補助金は、省エネ設備施工が完了した後に振り込まれます。先に業者に工事費用を支払う必要がある場合は、自己資金で支払いを済ませておかなければならない点も理解しておきましょう。

※2026年2月時点の情報です。

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省エネ補助金を活用する3つのメリット

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ここからは、省エネ補助金の活用によって企業が得られるメリットについて解説します。省エネ補助金には、返済の必要がないということ以外にも、3つのメリットが存在します。

1.省エネ性能に優れた設備を導入できる

省エネ性能に優れた設備の導入には大幅な費用がかかるものの、省エネ補助金で導入費用の一部を賄うことができれば導入コストを抑えられます。

最新技術を搭載しているような優れた機能を持った省エネ設備の導入には、設備投資として高額な費用が必要となりがちです。また設備投資には、導入費用だけでなく、工事費用やメンテナンス費用なども含まれます。省エネ補助金を活用し省エネ性能に優れた設備を導入することで、エネルギー効率の向上に加え、生産性の向上や運用コスト削減にもつながるでしょう。

2.設備の改修計画が進めやすくなる

他の設備と同様、省エネ設備は長年使用していくうちに劣化します。省エネ設備を導入した後は、定期的なメンテナンスや改修が必要ですが、メンテナンスや改修には一定の費用がかかるでしょう。

省エネ補助金の中には省エネ設備の改修に対応しているタイプのものがあります。この補助金を活用すれば、改修コストを下げられるため、設備の改修計画を進めやすくなるはずです。省エネ補助金の活用は、設備導入後に必要なコストを減らし、改修計画のスムーズな進行につながります。

3.設備投資回収年数を短縮できる

省エネ設備への投資には多くの費用が必要ですが、省エネ補助金の活用は初期投資の軽減につながり、設備投資回収年数(設備導入から黒字化するまでの期間)を短縮できます。

設備投資回収年数が長い場合、事業計画としての難易度が高いと判断されるため、出資者や株主から承認を得にくい傾向があります。経営状況の悪化にもつながりかねません。

省エネ補助金の活用で設備投資改修年数が短縮できれば、結果的にステークホルダーからの承認を得やすくなるでしょう。

省エネ関連製品一覧

「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」・「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」とは

ここからは、経済産業省の省エネ補助金の目的や概要などについて解説します。

経済産業省の省エネ補助金は、令和5年度補正予算事業から、工場・事業場型の「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」と、設備単位型の「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」の2つの事業に分かれて実施されています。

対象となるのは、一部(性風俗関連等)を除くほぼ全業種の国内法人と個人事業主(青色申告者)です。なお、大企業については省エネ法上の評価等の要件があります。補助対象事業については支援内容によって異なり、工場・事業場型(工場全体の省エネ)、電化・脱炭素燃転型(製造プロセスの電化・燃料転換)、設備単位型(リストから選択する機器への更新)、エネルギー需要最適化型(エネルギーマネジメントシステムの導入)の4つに分けられます。それぞれの要件・対象経費・補助率・補助額について紹介します。

なお、2026年2月時点で公募は開始されていませんが、2025年度の実績を踏まえると、3月下旬から4月を目安に公募が開始される可能性があります。申請を検討している方は経済産業省や補助金の執行団体である一般社団法人環境共創イニシアチブのホームページをご確認ください。

※2026年2月時点の情報です。詳細については、今後変更の可能性があります。

1.工場・事業場型

生産ラインの更新等、工場・事業所全体で大幅な省エネを図る際に活用できます。事業区分には、先進設備・システムが補助対象となる「先進枠」、オーダーメイド設備または指定設備が対象となる「一般枠」および「中小企業投資促進枠」があります。さらに2026年度より、「サプライチェーン(SC)連携枠」が創設予定です。

申請単位において原油換算量ベースで以下いずれかの条件を満たしている事業が対象です。あわせて、投資回収要件も定められています。

先進枠 【省エネ要件】
  1. 省エネ率+非化石率が30%以上
  2. 省エネ量+非化石量が1,000kl以上
  3. エネルギー消費原単位改善率が15%以上
【投資回収要件】
投資回収年数が5年以上であること
一般枠 【省エネ要件】
  1. 省エネ率+非化石率が10%以上
  2. 省エネ量+非化石量が700kl以上
  3. エネルギー消費原単位改善率が7%以上
【投資回収要件】
投資回収年数が5年以上であること
中小企業投資促進枠 【省エネ要件】
  1. 省エネ率+非化石率が7%以上
  2. 省エネ量+非化石量が500kl以上
  3. エネルギー消費原単位改善率が5%以上
  • 上記に加えて、省エネ目標・計画の作成・公表
【投資回収要件】
投資回収年数が3年以上であること
サプライチェーン(SC)連携枠 【省エネ要件】
  • 省エネ率+非化石率が1者あたり 5%以上
  • 上記に加えて、省エネ目標・計画の作成・公表

以下に、事業区分ごとの対象経費、補助率、上限額をまとめました。

事業区分 先進枠 一般枠 中小企業投資促進枠 サプライチェーン(SC)連携枠
補助対象 先進性が認められた設備 オーダーメイド設備または指定設備 オーダーメイド設備または指定設備 オーダーメイド設備または指定設備
補助率
  • 中小企業:2/3
  • 大企業:1/2
  • 中小企業:1/2
  • 大企業:1/3
  • 中小企業:1/2
  • 中小企業:1/2
  • 大企業:1/3
上限額
(カッコ内は非化石転換の場合)
  • 単年度:15億円(20億円)
  • 複数年度:30億円(40億円)
  • 連携事業:30億円(40億円)
  • 単年度:15億円(20億円)
  • 複数年度:20億円(30億円)
  • 連携事業:30億円(40億円)
  • 単年度:15億円(20億円)
  • 複数年度:20億円(30億円)
  • 連携事業:30億円(40億円)
  • 単年度:15億円(20億円)
  • 複数年度:20億円(30億円)

※2025年度事業および、2026年2月時点の公表情報をもとにまとめています。詳細は変更となる場合があります。
※出典:経済産業省「令和7年度省エネ支援パッケージ」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/government/data/package_r7.pdf
※出典:経済産業省「令和7年度補正予算におけるGX支援対策費関係事業の概要(PR資料)省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2025/hosei/gx/pdf/r7_gx_pr.pdf
※出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」https://syouenehojyokin.sii.or.jp/124business/

2.電化・脱炭素燃転型

化石燃料から電気への転換や、より低炭素な燃料への転換等、電化や脱炭素目的の燃料転換を伴う設備等の導入も省エネ補助金制度の対象です。2026年度より、水素対応設備等への支援が強化される見通しとなっています。

【要件】
申請対象となるのは、電化や、水素を含む低炭素な燃料への転換を伴う設備等への更新を行う事業です。水素対応設備については、新設や既存設備との併用も認められています。
なお、水素対応設備については10%以上の混焼率で実稼働させることが要件となります。

事業区分 GX予算
Ⅱ型(電化・脱炭素燃転型)
補助対象設備
  • 電化及びより低炭素な燃料への転換が伴う設備
  • 電化及びより低炭素な燃料への転換に伴う、水素対応への改造にかかる費用を補助(付随して設置する設備費・工事費を含む。)
  • 水素対応設備の新設や併用を認める
  • 水素対応設備については10%以上の混焼率で実稼働させること
新設/更新 新設・更新
補助率 中小企業 1/5(新設)、1/2(更新・改造)
大企業
補助金限度額 3億円 (電化の場合5億円)
補助対象経費 中小企業 設備費・工事費
大企業 設備費・工事費 ※水素対応のための改造に限り工事費を含む

※2026年2月時点の情報です。
※出典:経済産業省「令和7年度省エネ支援パッケージ」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/government/data/package_r7.pdf
※出典:経済産業省「令和7年度補正予算におけるGX支援対策費関係事業の概要(PR資料)省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2025/hosei/gx/pdf/r7_gx_pr.pdf
※出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」https://syouenehojyokin.sii.or.jp/124business/

3.GXⅢ類型(現行Ⅲ型・設備単位型)

省エネ性能が高い高効率な設備の導入・更新も省エネ補助金制度の対象となる事業に含まれます。2026年度より、GX要件(次期GXリーグへの参加等)に対応するメーカーが製造する設備については、上限額等を増額して支援を行うことが予定されています。

【要件】
申請対象となるのは、一般社団法人環境共創イニシアチブが定めたエネルギー消費効率などの基準を満たし、補助対象設備として登録および公表した指定設備を導入する事業です。

事業区分 GX予算 エネ特
GXⅢ類型(GX設備単位型) 現行Ⅲ型(設備単位型)
トップ性能枠 メーカー強化枠
補助対象設備 以下の要件を全て満たす設備

  1. 大きな省エネ性能及び波及効果が期待され、かつ、普及が初期の段階であると第三者委員会が認めた設備
  2. GX要件を満たしたメーカーが製造する設備
現行Ⅲ型補助対象設備のうちGX要件を満たしたメーカーが製造する設備 省エネ効果の高い特定の設備
新設/更新 新設・更新 更新 更新
補助率 中小企業 新設
1/5
更新
1/2
1/3 1/3
大企業
補助金限度額 3億円 3億円 1億円
補助対象経費 中小企業 設備費 設備費
大企業

※2026年2月時点の情報です。
※出典:経済産業省「令和7年度省エネ支援パッケージ」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/government/data/package_r7.pdf
※出典:経済産業省「経済産業省関係令和7年度補正予算の事業概要(PR資料)省エネルギー投資促進支援事業費補助金」https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2025/hosei/gx/pdf/r7_gx_pr.pdf
※出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」概要パンフレットhttps://sii.or.jp/setsubi06r/uploads/r6h_panflet_gaiyou_st_3.pdf

4.エネルギー需要最適化型

一般社団法人環境共創イニシアチブに採択されたエネマネ事業者と登録されたEMSを用いて、より効果的に省エネルギー化を図り、エネルギー需要の最適化を図る事業も補助金の対象です。

【要件】
申請対象となるのは、EMS機器を活用して省エネ率2%改善を目指す計画を作成し、その改善成果を報告・公表する事業です。

対象経費 設備費・設計費・工事費
補助率
  • 中小企業:1/2
  • 大企業:1/3
上限額 1億円
※下限額は30万円

※2025年度事業および、2026年2月時点の公表情報をもとにまとめています。詳細は変更となる場合があります。
※出典:経済産業省「令和7年度省エネ支援パッケージ」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/government/data/package_r7.pdf
※出典:経済産業省「令和7年度補正予算におけるGX支援対策費関係事業の概要(PR資料)省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2025/hosei/gx/pdf/r7_gx_pr.pdf
※出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」https://syouenehojyokin.sii.or.jp/34business/

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省エネ補助金は、経済産業省や環境省が実施する支援制度の一つです。企業が省エネ設備を導入する際に利用でき、補助金という形で費用の一部を国に負担してもらえます。

今回紹介した「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」と「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」には、工場・事業場型、電化・脱炭素燃転型、設備単位型(GXⅢ類型)、エネルギー需要最適化型と、対象となる事業が4つあります。それぞれ、要件や対象となる経費、補助率、補助額などが異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

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