デマンドレスポンスとは?仕組みや企業の導入メリット・おすすめ製品を解説

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近年、電気代の高騰対策や、手元の蓄電池・自家発電機の有効活用として、新しいエネルギー運用の形を模索する企業が増えています。そうした中で注目を集めているのが「デマンドレスポンス(DR)」です。言葉は見聞きしたことがあっても、具体的な仕組みや自社に導入するメリット・リスクまでは詳しく知らないという担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、上げ・下げDRの違いといった基本知識から、報酬獲得の仕組み、参加への具体的なステップ、導入に役立つおすすめ製品や補助金まで分かりやすく解説します。

この記事は、東証プライム市場上場企業として、三菱電機をはじめ400社以上の製品を取り扱い、太陽光発電や蓄電池のシステムをワンストップでご提供している株式会社カナデンの知見とノウハウを元に解説しています。

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電気代の高騰・デマンドレスポンスの導入でお悩みの企業様へ

カナデンでは、太陽光発電・蓄電池といった再生可能エネルギー設備の機器選定から設置工事までを一貫してサポートしています。自社に合った進め方を知りたい方は、お気軽にご相談ください。

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デマンドレスポンスとは?基本の仕組み

デマンドレスポンス(DR)の基礎を学ぶために、まずはその全体像を押さえましょう。電力の安定供給に欠かせない基本概念や、状況に応じた2つのアプローチの違いについて、初心者にも分かりやすく解説します。

※出典:資源エネルギー庁「ディマンド・リスポンス(DR)について|資源エネルギー庁」https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/dr/dr.html

需要と供給のバランスを調整する役割

デマンドレスポンスとは、電力の需要と供給のバランスを保つために、企業などが電気の使用量を調整する仕組みです。電気は大量に貯めておくことが難しく、作る量と使う量を常に一致させる必要があります。そのため、電力が不足する時間帯には使用を控え、余っている時間帯には積極的に使うことで、社会全体の電力供給を安定させる目的があります。このような取り組みを通じて、大規模な停電を防ぎ、電力網を安定させることが期待されます。企業にとっても社会貢献につながる重要な活動と言えるでしょう。

上げDRと下げDRの違い

デマンドレスポンスには大きく分けて二つの種類が存在します。一つは電気の需要を増やす「上げDR」と呼ばれる仕組みです。これは太陽光発電などで電気が余りそうなときに、蓄電池に充電したり設備の稼働を前倒ししたりして消費を促す取り組みを指します。もう一つは需要を減らす「下げDR」という手法です。電力需給が逼迫している時間帯に空調の設定温度を変えたり、不要な照明を消したりして使用量を抑えます。状況に合わせてこの二つを使い分けることが求められます。

デマンドレスポンスが注目される背景

近年、なぜこれほどデマンドレスポンスが重要視されているのでしょうか。背景には、日本のエネルギー事情の変化や深刻な電力不足があるとされます。ここでは、社会や企業にDRが求められる理由を見ていきましょう。

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注目される背景 具体的な現状・課題 DRに期待される役割
再生可能エネルギーの普及 天候や時間帯による発電量の変動が大きく、供給側でのコントロールが困難 需要側(使う側)が電気の使い方を合わせることで、需給バランスを保つ
コスト高騰と電力ひっ迫 燃料費高騰による電気代上昇。火力発電所の減少や夏冬の需要増による電力不足 需要を抑制(またはシフト)し、企業のコスト削減と社会の停電リスク低減を両立する

再生可能エネルギーの普及

太陽光や風力といった再生可能エネルギーは、日射量や風の強弱等によって発電量が大きく変動する特徴があります。急に発電量が増減した際に、供給側だけでコントロールするのは難しいと言えるでしょう。電気を使う側の協力によってバランスを取る仕組みが重要視されるようになり、再生可能エネルギーを有効に活用していくうえで、デマンドレスポンスは重要な役割を担っていると考えられます。

エネルギーコストの高騰と電力ひっ迫

近年は国際的な燃料価格の上昇により、電気代が高騰しやすい状況が続いています。古い火力発電所の休廃止が相次いでおり、日本全体で電力を供給する余裕が少なくなると見込まれています。夏場や冬場の空調設備の利用が増える時期には、電力需給が逼迫しやすくなる点も課題です。供給側の負担を減らしつつ効率的にエネルギーを利用するために、需要側が参加できる新しい仕組みが求められています。企業にとっても電気代の高騰は大きな課題であり、対応策の検討が急務と考えられます。

デマンドレスポンスに参加するメリット

デマンドレスポンスへの参加は、社会貢献だけでなく企業側にも多くの実利をもたらします。コスト面から環境面まで、企業がDRに取り組むことで得られる代表的な3つのメリットを具体的に見ていきましょう。

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メリット メリットの内容 実利・効果
報酬と電気料金削減 節電要請への協力によるインセンティブ(報酬)の獲得 電気料金の負担軽減
環境負荷軽減と企業価値向上 再エネの有効利用や、電力逼迫時の火力発電抑制への貢献 CO2排出削減による脱炭素経営のアピール、ステークホルダーからの評価
既存設備・蓄電池の活用 自家発電機や蓄電池、EV(電気自動車)などの既存資産の運用 眠っていたバックアップ設備の有効活用と、稼働確認の兼任

※出典:資源エネルギー庁「ディマンド・リスポンス(DR)について|資源エネルギー庁」https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/dr/dr.html

メリット1:電気料金の負担を軽減できる

企業がデマンドレスポンスに参加し、電力会社の要請に応じて使用量を調整すると、協力金としての報酬を受け取れる場合があります。要請に応じた分だけインセンティブが得られる仕組みになっています。さらに、節電要請に応えるためにピーク時の電力使用を抑えることは、毎月の基本料金や電力量料金を下げる効果にもつながります。電気料金の負担を軽減できるため、関心を寄せている企業は少なくありません。

メリット2:環境負荷を減らし企業価値を高められる

電気の使用時間を工夫することは、社会全体の二酸化炭素排出量を減らすことにも貢献します。再生可能エネルギーが余っている時間帯に電気を使うことで、クリーンなエネルギーを無駄なく消費できるでしょう。また、電力逼迫時に消費を抑えることで、環境負荷の高い発電所の稼働を減らすことにもつながると考えられます。環境に配慮した取り組みは、企業の社会的責任を果たす姿勢として評価され、投資家や顧客からの企業価値の向上に寄与します。

メリット3:既存設備や蓄電池を有効活用できる

すでに自家発電機や蓄電池を導入している企業にとっては、それらが活用できる点も大きなメリットと言えるでしょう。普段は緊急時のバックアップとしてしか使用していない設備を、デマンドレスポンスのタイミングで稼働させることで、設備の稼働確認を兼ねながら報酬を得られます。投資した設備を無駄なく運用することにつながります。また、電気自動車を社用車として導入している場合、そのバッテリーを充放電に活用するといった柔軟な運用も広がりを見せています。

デマンドレスポンスの実践に役立つおすすめ製品5選

上げ・下げDRを無理なく実践するには、電力を「創る・貯める・見える化する・抑える」設備を組み合わせることが有効です。ここでは、企業の電力需給調整を支える代表的な製品を紹介します。

軽量・防眩型 太陽電池モジュール『ネビュラシリーズ』

軽量・防眩型 太陽電池モジュール『ネビュラシリーズ』製品画像

軽量・防眩型 太陽電池モジュール『ネビュラシリーズ』は、設置の自由度を高めた太陽光発電モジュールです。太陽電池モジュールは、屋根や敷地に設置して自家発電を行い、DRで活用する電力そのものを生み出す役割を担います。発電した電力を蓄電池と組み合わせることで、需給調整の幅が広がるとされます。

同シリーズは約8.6kgと一般的な製品に比べて軽量なうえ、反射率0.6%以下の防眩設計を備えています。屋根の耐荷重が低い工場や倉庫、周囲への反射光に配慮が必要な施設でも導入しやすい点が特長です。

垂直ソーラー

垂直ソーラー設置イメージ画像

垂直ソーラーは、パネルを縦に設置する両面発電型の太陽光発電システムです。垂直設置型のメリットは、受光面を東西に向けて設置すると、朝と夕方の2回の発電のピークを迎えることです。場所を取らないため、限られた土地への設置やパネル上に雪が積もりにくい構造のため積雪地への設置にも向いています。工場・倉庫・店舗などの敷地内空き地や遊休地を活用して需給調整力を確保したい事業者に適しているでしょう。

蓄電池パッケージ『SEB170F4-814C』

蓄電池パッケージ『SEB170F4-814C』製品画像

蓄電池パッケージ『SEB170F4-814C』は、814kWhの大容量を一体化した産業用蓄電システムです。産業用蓄電池は、電力が余る時間帯に充電し、逼迫する時間帯に放電することで、上げDR・下げDRの双方に対応できる調整力を担います。停電時には非常用電源となり、BCP対策に活用できます。本製品はパワコンや変圧器、監視装置を一体化したオールインワン設計で、設置面積を従来比約50%に抑えられます。既設の太陽光発電への後付けにも対応するため、自家消費と需給調整を両立したい施設に適しています。

エネルギー監視システム『Ever Green Vision』

Ever Green Visionと施設内設備の連携イメージ画像

エネルギー監視システム『Ever Green Vision』は、電力使用状況を可視化するエネルギー管理システムです。エネルギー監視システムは、施設内の電力使用量をリアルタイムに把握し、どこで・いつ削減できるかを明らかにする役割を担います。DR要請に応じて的確に使用量を調整するための土台となります。

本製品は1点から10万点まで計測対象を拡張でき、電力に加えて水・ガス・エアーなども一元管理できます。サーバ障害時も計測値を保持する設計のため、小規模から段階的に省エネ体制を整えたい工場やビルに向いています。

省エネ・節電システム『Ai-Glies』

省エネ・節電システム『Ai-Glies』製品画像

省エネ・節電システム『Ai-Glies』は、空調の電力使用を自動で最適化する節電システムです。空調特化の節電システムは、施設内でも消費電力の大きい空調を制御し、下げDRが求められる時間帯のピークカットを担います。快適性を保ちながら電力を抑える調整に用いられることが多いでしょう。

本製品は特許技術の不快指数連動制御により、室温を保ちつつ室外機を自動で制御します。配線工事が不要で短期間に導入できるため、空調負荷の高い施設で手早く節電とデマンド値の抑制を進めたい場合に有効です。

製品選びから設置工事まで、まとめてご相談ください

ご紹介した蓄電池・太陽光発電システムは、いずれもカナデンが機器のご提案から設置工事まで対応いたします。「どの製品が自社の設備に合うか」「工事も含めて任せたい」といったご要望も、まとめてご相談いただけます。

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デマンドレスポンスに参加する際の注意点

多くのメリットがあるデマンドレスポンスですが、導入前には知っておきたいリスクや課題も存在します。参加した後に「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、事前に押さえるべき注意点を確認しましょう。

報酬が保証されるわけではない

デマンドレスポンスに参加したからといって、必ずしも期待通りの報酬が得られるわけではありません。電力会社からの要請がない期間はインセンティブは発生しないのです。また、要請があった際に事前の約束通りに電力を調整できなかった場合は、報酬が減額されたりペナルティが課されたりする契約プランも存在するため注意が必要です。自社の生産計画と照らし合わせて、確実に達成できる範囲で契約を結びましょう。

設備の導入や運用ルールの見直しが必要

使用量を細かく管理するために、新しい計測機器や制御システムの導入が求められる場合があります。また、電力使用を抑える要請があった際に、どの業務を停止し、どの設備を動かしたままにするかといった社内ルールを事前に決めておくのがおすすめです。生産活動や通常業務に支障が出ない範囲で調整できる体制づくりを心がけましょう。従業員の理解を得るための社内研修や啓発活動も併せて行うのも理想的です。

法人向け補助金を活用したデマンドレスポンス・蓄電池の導入

デマンドレスポンスに活用できる蓄電池の導入には、法人向けの補助金を利用できる場合があります。設備投資の負担を抑えたい企業にとって、制度の活用は有力な選択肢となるでしょう。

2026年時点で公募・実施されている「令和7年度補正 業務産業用蓄電システム導入支援事業」(経済産業省/環境共創イニシアチブ〔SII〕)は、高圧以上で受電する事業者を対象に、デマンドレスポンスへ活用可能な業務・産業用蓄電システムの導入費用の一部を補助する制度です。PCS合計出力100kW未満・蓄電容量20kWh超の蓄電池などが対象とされています。補助金は年度や予算によって公募期間や要件が変わるため、参加を検討する際は最新の公募要領を必ず確認しましょう。

※:2026年7月現在の情報です。

※出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和7年度補正 業務産業用蓄電システム導入支援事業」https://sii.or.jp/DRchikudenchi_gyousan07r/

デマンドレスポンスに参加するためのステップ

デマンドレスポンス(DR)に参加するためには、事前の計画と適切なパートナー選びが重要です。自社の業務に支障が出ないよう、段階を踏んで導入を進めていきましょう。ここでは、参加に向けた具体的なステップを解説します。

ステップ 実施内容 注意すべきポイント
現状把握と事業者選定 過去の電力データ確認と電力会社またはアグリゲーターの選定 自社の設備状況や電力使用の傾向を把握する
契約プランの決定 削減ポテンシャルのシミュレーションとプラン契約 要請に応じられなかった際のリスクやペナルティを確認する
運用テストの実施 小規模な範囲からの試験的な節電の実施 本格始動の前に業務や生産ラインへの影響を検証する

ステップ1:現状を把握し、パートナーとなる事業者を選ぶ

デマンドレスポンスへの参加は、過去の電力データや設備状況の確認から始まります。契約先は大きく2つあります。1つは現在契約している電力会社の特約メニュー等を利用する方法。もう1つは、電力会社と企業の間に立って電力の調整量を管理する「アグリゲーター」と呼ばれる専門事業者と契約を結ぶ方法です。アグリゲーターは電力使用傾向の分析からサポートしてくれるため、無理なく参加できる体制をスムーズに整えられるでしょう。

ステップ2:削減量をシミュレーションし、最適なプランを契約する

自社でどれくらいの電力を調整(削減・シフト)できるか、事前にシミュレーションを行います。削減できる電力の目標値を設定すると同時に、万が一、要請に応じられなかった際のリスク(ペナルティの有無など)を十分に理解した上で契約プランを決定することが重要です。シミュレーション結果を社内で共有し、経営陣の承認を得るプロセスも円滑に進めておきましょう。

ステップ3:業務への影響を防ぐ運用テストを行う

契約締結後は、本格的な運用の前にテストを実施します。まずは社内の業務や生産ラインに影響がないか、小規模な範囲や短時間から開始して確認・検証を行いましょう。テスト運用を通じて、要請が来た際の社内連絡フローや設備停止の手順を現場に定着させることで、本番時にも慌てず確実なデマンドレスポンスへの対応が可能になります。

まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • デマンドレスポンスは需要と供給のバランスを整える仕組みです
  • 企業は報酬獲得や電気代削減のメリットを得られます
  • 自社業務に支障のない範囲での運用ルール作りが重要です
  • 専門事業者「アグリゲーター」との契約を検討しましょう

デマンドレスポンスへの参加を通じて、自社の経費削減と環境への貢献を両立させていきましょう。

再エネ・蓄電池の導入はカナデンにおまかせください

デマンドレスポンスの実践には、蓄電池や太陽光発電といった設備の準備が欠かせません。カナデンは再生可能エネルギー事業に注力しており、機器のご提案から工事込みの導入、補助金活用のご案内までワンストップで支援します。まずは現状の電力使用状況の把握から、専門スタッフがサポートいたします。

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執筆者:カナデン編集部

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